開幕直前!伊藤昭朗監督インタビュー
2021年3月27日
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SHIBUYA CITY FCの新シーズンがまもなく開幕を迎える。クラブ史上初めて東京都サッカーリーグ1部の舞台に挑み、関東サッカーリーグを目指すにあたり、多くの新加入選手が加入。クラブ内部の組織体制にも変革があった。そこで今回は、今シーズンからSHIBUYA CITY FCの指揮を執る伊藤昭朗監督に、開幕戦や新シーズンに向けた意気込みを聞いた。
ーー新シーズンの活動が始まって約3ヶ月経ちました。チームの現状はいかがですか?
チームがスタートしてここまでの間、チームとして志向するゲームモデル、フットボールスタイルを元にその構築のための逆算からシーズンを期分けし、日々のトレーニングで落とし込み取り組んでいます。ここまでの過程の経過、今のチームの状態はとても良いと感じています。
ーー開幕戦を1週間後に控えて選手たちの様子、モチベーションなどはいかがですか?
選手たちはとても前向きに取り組んでくれています。勿論リーグ開幕が近付く高揚感もありますが、チームが志向するフットボールスタイルへの取り組み、それはとても難解で複雑な部分も多々あるのですが、その高い要求に対して一人一人がとても前向きに取り組んでくれていて、その姿勢と理解があり、チームとしての戦術行動のクオリティに繋がっています。今後も継続していくことでより良い形になっていくと思います。
ーー今年のチームでどんなサッカーを表現したいと考えていますか?
攻守において複数の戦術行動を持って主導権を握り、そしてゲームを支配し勝利を手にすること。より具体的に言えば、攻撃ではボールと人が絶えず動き続け場所を作り出し、相手を動かしゴールを奪う。守備では激しく即時奪回へ移り変わる、また帰陣し場所を奪い、強固な守備組織を形成しゴールを守ること。それらを個々のタレント性を持った選手達が一つとなって表現、体現していきます。
ーー開幕戦では目指しているサッカーがどれくらい見られることを想定していますか?
勿論、完成というものは無く、いつまでも追い求め続けていくことになりますが、先ずは現段階でその形が「結果と成果」に繋がっていくことで、一つの指針になると考えています。その中で自分達が体現したいフットボール、起こしたい戦術行動、狙いたいシーンは数多く見られるという手応えはあります。またゲームが終われば、勝ち点、得点失点という数字上のものもあれば、数字にはならない過程の中でのプレーの質、精度というものからも考察、分析していきます。
ーー監督は就任1年目ですが、昨年2部を優勝した既存戦力をどのように評価していますか?
選手それぞれが色々なキャリアやバックグラウンドがあり、個々にフットボールにおける特徴のある選手達がいるという印象です。また新しく入ってきた選手達も、それぞれ個々にクオリティを持っていて、この選手達が同じ方向にベクトルが合い、全員で体現するフットボールはとても面白いものになる、また魅力的なものになると強く感じています。
ーー新加入選手たちの印象を教えてください。彼らはチームにどんなものをもたらしてくれると考えていますか?
新しく加入してくれた選手達は、テクニカルな選手もいれば、インテリジェンスの高い選手、また身体能力や運動能力といったフィジカル能力が優れる選手もいます。それぞれの個性、色でチームにとって良い影響を与えてくれていて、それがまた新たな刺激となってチーム内に良い競争と共存が生まれています。この様なチーム内の環境下、原理があって質の高いフットボールが生まれます。
ーー監督も強い覚悟を持ってSHIBUYA CITY FCでの仕事に挑まれていると思います。改めてチームを指導してみて、どんなことを考えていますか?
本当に何よりやりがいを感じています。それはこの「クラブが持つこれからの可能性」もそうですし、クラブのホームタウンとなる「渋谷という街が持つ、またそこに存在する人が持つ未来」もそうですし、本当に光栄に思うのと同時に大きな責任も感じることが出来て、とても充実した日々を送っています。本当にリーグ開幕が楽しみですし、今シーズンが終わった時の期待も大きくあります。
ーーもうすぐ開幕戦です。1部リーグは試合数が昨年より多く、より高いクオリティも求められます。その中で関東リーグ昇格を目指しますが、どんなシーズンになると考えていますか?
簡単なゲームは1ゲームも無いと思います。当然リーグが始まればゲーム課題が出て来ます。シーズンを通し理想を追い求めるだけでなく、現実的に目の前のゲームの課題から修正・改善をしていかなければなりません。その両輪と向き合いながら、どう進めていくかという状況になります。そのバランスをしっかりと見極めながら、練習と試合を繰り返し落とし込んでいくことで、自ずと自分達が求める結果に繋がると考えています。
ーー東京都1部リーグはどんなリーグだと見ていますか?
社会人チーム、大学生チームとあって、選手のクオリティもそれぞれに違い、様々なスタイルのチームが存在している印象です。自分達の良さで勝負してくるチームも有れば、相手の良さを消してくるチームもあるでしょう。闘う度に形を変えてくることもあるとは思いますが、お互いにその日の「サッカーの顔」を変えながら試合が出来るのは、個人的にはとても楽しみな部分でもあります。
ーー開幕戦の重要性や位置づけをどのように捉え、噛み砕いて、どんな形で選手たちに伝えていますか?
開幕戦が持つ意味は大きなものです。その試合の重みは当然の様にありますが、選手達には必要以上に意識させないように、日常からマインドを変えるためのアプローチをしています。例を挙げればチームにはシーズンを通した「ゲーム環境」として、練習試合も公式戦も同じように捉えさせています。その実践する方法論は複数ありますが、その日常的なマインドによって力みなくリーグの開幕戦に入っていけると考えています。そして開幕戦がゴールではないので、同じ様に次の試合以降もその試合が持つ意味や位置付け、そのアプローチは続けていきます。
ーー開幕戦はライブ配信もありますが、ファン・サポーターの皆さんに注目してもらいたいポイントはどこですか?
ゲームポリシーとして、90分間全員がハードワーク、ファイトすること。全員で攻撃をし全員で守備をする。最後のホイッスルが鳴るまで戦い続けることを約束します。そのマインドを持った選手達がチームで魅せる、時に綺麗で華麗なフットボールを、時に泥臭く不恰好なフットボールを一喜一憂しながら観てもらえたらと思います。このクラブに在る全ての選手に期待し注目してください。
ーー最後に、渋谷区などで応援してくださっているファン・サポーター、パートナーの皆さんにシーズン開幕に向けたメッセージをお願いします。
いつも暖かい応援を、またご支援をいただきまして本当にありがとうございます。今日、世界が大変な情勢下の中で多くの方々のご尽力があって自分達がサッカーが出来ること、そのことへの感謝を決して忘れずに持ち続けたい思います。一戦一戦、目の前の試合を大事に臨み、そして常に結果以上のものを残し、得ていくことをシーズンを通し追い求めていきます。このSHIBUYA CITY FCのゲームに触れてくれた「皆さんの心を大きく動かせる」ようにピッチ内外で選手、スタッフと共に努めていきます。今年は観戦も可能になりましたので、ぜひ試合会場にも足を運んでいただけたらと思います。今シーズンも宜しくお願い致します。