
KICK OFF |
2:00
リアンビレッジ矢板


SHIBUYA CITY FC

ヴェルフェ矢板
1
1
2025シーズン 関東サッカーリーグ2部
2025年4月6日
GAME RESULT
GAME REPORT
GAME PREVIEW - 試合前情報 -
誰にも、何にも、止められない。 ここからすべてが始まる。
SHIBUYA CITY FC第二章、開幕。
昨シーズン、悲願の関東2部昇格を成し遂げた渋谷。だが、歓喜はほんの一瞬で過去へと変わる。あの日を超えるために、掴むべき景色がまだ先にある。
今年も渋谷を指揮するのは、就任3年目の増嶋竜也。彼が今シーズンのチームを評した言葉は「大人のチーム」。規律、覚悟、勝利への執念。奇をてらうことはなく、個の力を武器に突き進む集団だ。
その中心に立つのが、土田直輝。昨季に引き続きキャプテンを務める男は、「土田がいたからJリーグに上がれた」と言わせる存在になると誓った。今やそれは彼の代名詞。チームメイトからの圧倒的な信頼と卓越した適応力で、今年もチームを牽引する。
今シーズン、渋谷には新たにJリーグから6名、JFLから1名、大卒ルーキーから2名、計9名が加入し、チームの厚みは格段に増した。中でも、河波櫻士(サガン鳥栖より加入)の補強はハイライトだろう。Jリーグでも引けを取らない、圧倒的なスピードを誇るサイドアタッカー。その力は関東リーグの舞台でも間違いなく脅威となる。
また、Jリーグ昇格の味を知る二人のキーマンもチームに加わった。FC今治で8年間プレーし、J3・J2昇格を経験した楠見圭史が副キャプテンに就任。そして、カターレ富山でJ2昇格を経験し、中盤から最終ラインにかけて高い守備力を発揮する坪川潤之も加入。昇格の厳しさも、その先の景色も知る彼らの加入は、渋谷の勢いに拍車をかける。さらに、未来を担う才能にも注目したい。世代別日本代表に選ばれた経験を持つ大物ルーキー青木友佑(新潟医療福祉大学より加入)がチームに加わり、そのポテンシャルが大きな期待を集めている。
チームの強みは、昨季の東京都リーグで首位と並ぶ42得点を叩き出した攻撃力の高さだ。今年も、渡邉千真、政森宗治、伊藤雄教といったアタッカー陣のポジション争いが、攻撃のバリエーションを一層豊かにするだろう。今季は中盤やディフェンスラインの補強にも成功し、よりバランスの取れたチームに進化した。安定した守備をベースに、素早いカウンターや連動した鋭い攻撃を繰り出せるかが勝負の鍵となる。加えて、フレッシュな若手の台頭も期待され、昨季以上に強度の高いアグレッシブなサッカーを展開できるかが、シーズンの成否に大きな影響を与えるポイントになりそうだ。
既存の選手に加え、これだけのタレントが揃った今シーズン。誰がピッチに立っても戦力が落ちない層の厚さ。それどころか、誰が立つかでチームの色さえ変わる。あとは増嶋監督の手腕が、そのポテンシャルを最大限に引き出すだけだ。
いざ、関東制覇へ。開幕戦で証明する90分
迎える新たな舞台は関東2部リーグ。計10チームでホーム&アウェイ方式の18試合を行い、上位2チームが関東1部昇格を手にする。昇格争いを見据えたとき、一昨年、苦汁を舐めさせられたCOEDO KAWAGOE F.C、そして同じく2部昇格を果たしたEDO ALL UNITEDの存在は無視できない。同じステージで、再び宿命のライバルである彼らと相まみえる時がやって来た。1部昇格を目指す渋谷にとっては、ここでリベンジを果たすこともチームの原動力となる。
待ちわびた開幕戦。初戦の相手はヴェルフェ矢板。昨季の全国社会人サッカー大会関東予選で退けた相手だが、かつて関東1部を戦った実力を持つだけに、決して侮ることはできない。彼らはこの舞台を知っている。ましてや、渋谷は1月の東京カップを相次ぐ負傷者により無念の棄権。開幕までに8試合の練習試合を重ねてきたとはいえ、公式戦特有の緊張感やプレッシャーは、選手たちの動きをわずかでも狂わせる可能性は十分にあるだろう。試合勘は取り戻せているのか、チームの完成度はどこまで仕上がったのか。不透明な要素は多いが、キックオフと同時にピッチの上で証明するしかない。
この90分が、今季の渋谷の基準を決める。不安を払拭しチームの真価を示すのか、それとも課題がそのまま露呈するのか。ハンディを乗り越え、開幕白星スタートを掴むための重要な一戦となる。25名の選手たちが持つ揺るぎない自信と勢い。それはもはや誰にも止められない。昨季の成長を背に、渋谷は止まることなく加速し続ける。
今年は一体どんな景色が訪れるだろう。誰よりも速く、誰よりも遠くへーー。その答えが明らかになる瞬間は、もうすぐだ。
We won’t stop. We are unstoppable.

PLAYER'S COMMENTS - 試合前 選手コメント -
8 植松 亮 / MF
ーー初の関東リーグ2部の舞台。開幕戦前の心境 東京都リーグは、最後に(リーグとは別の)関東昇格トーナメントがあったが、関東リーグ2部はリーグの戦いで昇格が決まるのと、常にチャレンジャー精神を持った中での格上との戦い。これまでの東京都リーグの開幕戦とはまた違う緊張感がある。昇格に向けて、開幕ダッシュを成功させて勝ち点を積み上げないといけない。僕ら選手もファン・サポーターも待ち望んでいる公式戦がついに始まる楽しみももちろんある。
ーー今シーズンのチームの特徴 新加入選手はほとんどが上のカテゴリーからきている分、練習の質が間違いなく上がっている。試合や練習の時の会話も、より深い戦術の話ができている。マスさん(増嶋監督)のチーム戦術の落とし込みに加えて、ピッチ上での選手同士の会話でも解決できることが増えてきた印象がある。中盤の選手たちとは去年のチーム戦術をベースに距離感のことをよく話している。練習ではまず一回トライしてみて、その結果を元に選手たちと話してまたトライする、みたいなことを繰り返している。お互いの要望を理解しあえる選手もたくさんいる。
ーー中盤のポジションで意識していることと、求められていること よりゴールに近いポジションの時は、目にみえるゴールやアシストという結果にこだわりたい。その中で、チームの攻撃を繋ぐ役目を果たすことが、今シーズンの渋谷のサッカーでも重要になってくる。自分というよりは、周りがプレーしやすい立ち位置を意識している。FWの選手が点を取れるようにとか、サイドアタッカーがランニングした時に使ってあげられるようにとか。マスさんのサッカーを知っているという面では、守備の強度はずっと求められていることなので、新加入の選手たちに「ついてこい」という気持ちを示す上でも、守備のスイッチが入った時はガンガン行くようにしている。
ーー開幕戦を待ちわびているファン・サポーターに向けて 2年連続での昇格に向けて、開幕戦では勝利を届けたい。ファン・サポーターの方々が待ち望んだ公式戦を楽しんでもらえるように、僕たちも楽しむことを忘れずにプレーしたい。

26 志村 滉 / DF
ーー加入してから初のSHIBUYA CITY FCでの公式戦 まず開幕が4月というのが初めてで待ち遠しかった。「やっと来たな」と。不安やプレッシャーというよりかは、楽しみという気持ちが一番大きい。始動から開幕まで時間があった分、チームメイトとの関係はかなり深まった。戦術も最初は慣れないところもあったが、じっくり時間をかけて準備できた。あとはやるだけ。
ーー渋谷での新しい環境や生活には慣れてきたか 始動してからの4ヶ月間、楽しめている。最初の頃は、体力的な面でかなりきついものがあり、体の疲労が抜けなかったり、思った以上に脳みそが疲れたりと大変だった。午前は練習で思いっきり集中して、午後も仕事で集中して、次の日の朝はぼーっとしているみたいな。でもチームも職場もとても良い人ばかりで一歩一歩成長していることを毎日感じてるので楽しさの方が強い。自分のキャパをもっともっと広げたい。
ーーチームで求められている役割やプレー これまでセンターバックやサイドバックが主戦場だったが、このチームでは少し違う配置と役割を最近任されている。自分の中でしっくりきている感覚もあって、武器であるキックの精度や走力でチームを助けたい。FW陣がかっこいいゴール決めたり、中盤の選手が色気あるラストパスを出せるように、自分はとにかく勝利のため、チームのために走るだけ。
ーー開幕戦に向けてファン・サポーターにメッセージを チームの誰よりも体を張って、走って、競り合うことを約束する。とにかくそこを見てほしい。ゴールやアシストという結果も(開幕戦で)最低一つは残したい。期待していてほしい。

BOSS'S COMMENTS - 試合前 監督コメント -
増嶋竜也 / 監督
ーーSHIBUYA CITY FCの監督に就任して3年目。今シーズンのチームの特徴は 新加入選手のレベルも高く、これまで一緒にやってきた選手たちのベースもだいぶ作られてきてる。素晴らしい選手たちのおかげで、過去2年に比べて質は間違いなく上がっているので、良いチーム作りができている印象。
ーー始動から4ヶ月という準備期間があった 逆に長かった。ちょっと長すぎたかもしれない。個人的にもこれだけ長いプレシーズンは初めてだった。オフシーズンのところからもう少しコントロールした方が良かったかなとも思っている。選手はモチベーションやテンションを保ちづらい中で、本当によくやってくれている。監督の立場としては、この経験は勉強になった。
ーー開幕戦は昨シーズンも戦ったヴェルフェ矢板との一戦 プレシーズンで練習試合を戦ってきて、もちろん自信はある。ただ、クラブとしても初挑戦の舞台で、公式戦でどれくらいできるか。最初の15分で、自分も含めて選手たちが相手をどこまで見極められるかかが重要。畳み掛けるか、慎重に行くか、まずはピッチ上の選手たちがコントロールして対応できるはず。チームスタッフ陣もしっかり外から見て、選手の反応を大事にしながら戦っていきたい。やってみないとわからないこともたくさんあるので、その見定めをしながら結果を出すというのが開幕戦の難しいところ。集中して臨まないといけないという覚悟がある。
ーー11人の先発と9人のベンチ入り。メンバー選考について とにかく良いメンバーが揃っていて、誰が出ても戦える状態。その反面、最初の5試合くらいで、メンバーが固まっていくと思っている。現時点で保証された選手はいないし、色々な組み合わせを試していきたい。
ーー開幕戦に向けてファン・サポーターにメッセージを 大前提として、一年での昇格という明確な目標がある。まず最初の5試合で、それを証明するための良いスタートを切りたい。渋谷は強い、やっぱり面白いサッカークラブだと思わせるような良いスタートダッシュができるようにしたい。

GAME REVIEW - 試合記録 -
どんよりと垂れ込める空の下、リアンビレッジ矢板に鳴り響いたキックオフの笛が2025シーズンの幕開けを告げた。
東京都1部から昇格を果たした渋谷が、関東1部から降格したヴェルフェ矢板の本拠地に乗り込んだ開幕戦。待望の今季初となる公式戦を迎えた彼らは、全身に渋谷のプライドをまとってピッチに立った。
就任3年目を迎える増嶋監督は、新体制下で[3-1ー4-2]を選択。注目の先発は、GKに積田景介。最終ラインには左から、岩沼俊介、鈴木友也、山出旭の3枚。中盤の底に坪川潤之。インサイドハーフに植松亮と小沼樹輝、左右のウイングに伊藤雄教、志村滉。トップ下に小関陽星、そして最前線には得点源・政森宗治を配置した。

新加入の坪川、志村、小関が先発。メンバー外となったキャプテン・土田直輝に代わり、キャプテンマークを託されたのは坪川。中盤で重責を背負いながらも、堂々と腕に想いを巻いた。今シーズンからレギュレーションが変更され、これまで7名だったベンチメンバーが9名に増え、先発11名を含む20名の枠をチーム内で争うことになった。
勝負は立ち上がりの15分。これは直近のトレーニングマッチでも課題とされたものだ。渋谷は前半から敵陣に切り込み、果敢に先制点を狙いにいく。植松や小関がパスコースを巧みに限定し、矢板の攻撃を封じ込める。だが、相手のカウンターは一撃必殺の鋭さ。球際の激しさとフィジカルの強さに、渋谷のエース政森も簡単には前を向けない。
開始6分、矢板のカウンターから右サイドを突破され、クロスを上げられるもシュートはわずかに右へ外れる。15分が過ぎ、リズムを掴むため、坪川を起点に丁寧にパスをつなぐが、矢板の堅守に阻まれ、なかなか決定機が作れない。27分、小沼が右サイドでボールを受け志村にパスをし、マイナス気味に折り返されたボールを最後植松がシュートするも惜しくも外れる。39分には、政森が落ち着いて一人をかわし小沼につなぐ。志村を経由し、再び小沼がクロスをあげたが、最後は相手DFに阻まれた。互いに譲らぬ攻防が続く中、スコアは動かず。0-0で前半を折り返す。
そして後半が始まり開始5分で、相手のロングスローからの流れで、セカンドボールに反応した小関が、高く足を上げてしまいファウルの判定。与えてしまったPKで先制を許し、悔しい立ち上がりとなった。なんとか流れを引き戻したい渋谷は、56分に左サイドの伊藤に代わって俊足の河波櫻士、小関に代わって大卒ルーキーの青木友佑の新加入2人がピッチへ。59分、小沼のコーナーキックから青木がこぼれ球に反応し、最後は山出がシュートを放つも、惜しくもゴール上へ。62分には、小沼のクロスに政森が頭で合わせるもキーパーの正面を突いた。さらに66分、志村に代わって佐藤蒼太、坪川に代わり楠見圭史が投入され、反撃のギアが上がる。

後半の半分が経過し、試合は徐々にヒートアップ。相手にファウルを与える場面も見られたが、それでも1点をもぎ取ろうとする渋谷の姿勢は崩れない。77分、小沼に代わって水野智大が交代。終盤には、佐藤が右サイドを突破し、コーナーキックを獲得するなど好機を演出。しかし、矢板の守備は最後まで集中力を切らさず、決定的な場面を作らせない。
アディショナルタイムは6分。最後まで鈴木友也が声を張り上げ、最後の一押しに懸ける。そして迎えた試合終了間際、鈴木がロングボールを放ち、混戦の中岩沼が蹴り込んだこぼれ球に、反応したのは選手会長・水野智大。最後一瞬の隙を突き、左足でゴールへと流し込み、渾身の同点ゴール。執念の一撃で試合は1-1のドローで幕を閉じた。

関東2部リーグの洗礼。厳しさも強度もすべてが新しい。だが、この開幕戦で得た勝ち点1は、きっとシーズン終盤に意味を持つはずだ。
次節は1週間後。矢板と同じく、1部から降格してきた東京国際大学FCとの対戦。フレッシュな大学生たちの勢いにどう立ち向かうか。経験と意地をぶつけ合う、真っ向勝負が待っている。
GAME HIGHLIGHTS - 試合ハイライト -
PLAYER'S INTERVIEWS - 試合後 選手インタビュー -
7 水野智大 / MF
ーー引き分けという結果をどのように受け止めているか。 やっぱり開幕戦というところもあって、なかなか練習でやってきたことが出せない中で、最後追いつけたのは、チームの中でしっかり声を出して、最後まで諦めなかったみんなの姿勢だと思う。(その姿勢のまま)次を迎えられるので素直にポジティブに捉えたい。
ーー途中出場だったが、何か指示はあったのか。
(先発として)出られず、個人的に悔しい思いをしている中で、「絶対僕が決めてやる」っていうのを宣言して、強い気持ちを持って入れたのでよかったかなと思う。
ーーこれからの意気込み
まだまだ17試合あるので、チームとして13勝を目指している長いシーズンで、(練習が再開する)火曜日からみんなでしっかり会話をして、もっともっと中で貪欲に、やれることはたくさんあると思うので、もっと良いチームにしていきたい。
BOSS'S INTERVIEWS - 試合後 監督インタビュー -
増嶋竜也 / 監督
ーー引き分けという結果をどのように受け止めているか
自分たちの思った展開にならず、苦しいビハインドからのスタートでしたけど、選手は最後まで戦ってくれて、最後追いついたところは一番のポジティブな材料だと思う。
ーーハーフタイムに何を伝えたか
まずいつもの自分たちのサッカーができない30分間からのスタートで、ちょっと堅いのかなという印象だった。30分を過ぎてからいつもの形にもってこれて、チャンスも作れていたが、最後のところは物足りないなというところと、相手のストロング、ウィークなところをもう一回前半で話し合ったスタートだったが、PKというところで苦しい展開になってしまった。関東リーグの難しさを改めて知った一試合だった。
ーー交代の意図は
前の推進力が少し物足りないと感じていたので、(青木)友佑や両サイドに足の速い選手を入れて、比較的わかりやすいフォーメーションの組み合わせにしたので、選手もそれをわかった上で、前の攻撃力っていうところは比較的上がったという印象。
ーー得点シーンを振り返って
やはりうちの生命線は中盤の強度が落ちると難しくなるので、トモ(水野)が入って少し中盤をかき乱しながら、最後のアタックっていう願いも込めて送り込んだ。最後は結果を出してくれたが、もっとできるし、もっとやってほしい思いがあるので、さっきミーティングでも話したが、最後ギリギリで追いつくのではなくて、自分たちから先制できるようにやっていこうと話した。
ーーこれからの意気込み
シーズンは続いていくし、今日みたいな簡単な試合ではないことは、改めて僕自身も感じたし、「もっとできる、もっとやらなきゃ」ということを選手、チームの合言葉に、来週からまた気を引き締めて頑張っていきたい。
GAME PREVIEW - 試合前情報 -
誰にも、何にも、止められない。 ここからすべてが始まる。
SHIBUYA CITY FC第二章、開幕。
昨シーズン、悲願の関東2部昇格を成し遂げた渋谷。だが、歓喜はほんの一瞬で過去へと変わる。あの日を超えるために、掴むべき景色がまだ先にある。
今年も渋谷を指揮するのは、就任3年目の増嶋竜也。彼が今シーズンのチームを評した言葉は「大人のチーム」。規律、覚悟、勝利への執念。奇をてらうことはなく、個の力を武器に突き進む集団だ。
その中心に立つのが、土田直輝。昨季に引き続きキャプテンを務める男は、「土田がいたからJリーグに上がれた」と言わせる存在になると誓った。今やそれは彼の代名詞。チームメイトからの圧倒的な信頼と卓越した適応力で、今年もチームを牽引する。
今シーズン、渋谷には新たにJリーグから6名、JFLから1名、大卒ルーキーから2名、計9名が加入し、チームの厚みは格段に増した。中でも、河波櫻士(サガン鳥栖より加入)の補強はハイライトだろう。Jリーグでも引けを取らない、圧倒的なスピードを誇るサイドアタッカー。その力は関東リーグの舞台でも間違いなく脅威となる。
また、Jリーグ昇格の味を知る二人のキーマンもチームに加わった。FC今治で8年間プレーし、J3・J2昇格を経験した楠見圭史が副キャプテンに就任。そして、カターレ富山でJ2昇格を経験し、中盤から最終ラインにかけて高い守備力を発揮する坪川潤之も加入。昇格の厳しさも、その先の景色も知る彼らの加入は、渋谷の勢いに拍車をかける。さらに、未来を担う才能にも注目したい。世代別日本代表に選ばれた経験を持つ大物ルーキー青木友佑(新潟医療福祉大学より加入)がチームに加わり、そのポテンシャルが大きな期待を集めている。
チームの強みは、昨季の東京都リーグで首位と並ぶ42得点を叩き出した攻撃力の高さだ。今年も、渡邉千真、政森宗治、伊藤雄教といったアタッカー陣のポジション争いが、攻撃のバリエーションを一層豊かにするだろう。今季は中盤やディフェンスラインの補強にも成功し、よりバランスの取れたチームに進化した。安定した守備をベースに、素早いカウンターや連動した鋭い攻撃を繰り出せるかが勝負の鍵となる。加えて、フレッシュな若手の台頭も期待され、昨季以上に強度の高いアグレッシブなサッカーを展開できるかが、シーズンの成否に大きな影響を与えるポイントになりそうだ。
既存の選手に加え、これだけのタレントが揃った今シーズン。誰がピッチに立っても戦力が落ちない層の厚さ。それどころか、誰が立つかでチームの色さえ変わる。あとは増嶋監督の手腕が、そのポテンシャルを最大限に引き出すだけだ。
いざ、関東制覇へ。開幕戦で証明する90分
迎える新たな舞台は関東2部リーグ。計10チームでホーム&アウェイ方式の18試合を行い、上位2チームが関東1部昇格を手にする。昇格争いを見据えたとき、一昨年、苦汁を舐めさせられたCOEDO KAWAGOE F.C、そして同じく2部昇格を果たしたEDO ALL UNITEDの存在は無視できない。同じステージで、再び宿命のライバルである彼らと相まみえる時がやって来た。1部昇格を目指す渋谷にとっては、ここでリベンジを果たすこともチームの原動力となる。
待ちわびた開幕戦。初戦の相手はヴェルフェ矢板。昨季の全国社会人サッカー大会関東予選で退けた相手だが、かつて関東1部を戦った実力を持つだけに、決して侮ることはできない。彼らはこの舞台を知っている。ましてや、渋谷は1月の東京カップを相次ぐ負傷者により無念の棄権。開幕までに8試合の練習試合を重ねてきたとはいえ、公式戦特有の緊張感やプレッシャーは、選手たちの動きをわずかでも狂わせる可能性は十分にあるだろう。試合勘は取り戻せているのか、チームの完成度はどこまで仕上がったのか。不透明な要素は多いが、キックオフと同時にピッチの上で証明するしかない。
この90分が、今季の渋谷の基準を決める。不安を払拭しチームの真価を示すのか、それとも課題がそのまま露呈するのか。ハンディを乗り越え、開幕白星スタートを掴むための重要な一戦となる。25名の選手たちが持つ揺るぎない自信と勢い。それはもはや誰にも止められない。昨季の成長を背に、渋谷は止まることなく加速し続ける。
今年は一体どんな景色が訪れるだろう。誰よりも速く、誰よりも遠くへーー。その答えが明らかになる瞬間は、もうすぐだ。
We won’t stop. We are unstoppable.

PLAYER'S COMMENTS - 試合前 選手コメント -
8 植松 亮 / MF
ーー初の関東リーグ2部の舞台。開幕戦前の心境 東京都リーグは、最後に(リーグとは別の)関東昇格トーナメントがあったが、関東リーグ2部はリーグの戦いで昇格が決まるのと、常にチャレンジャー精神を持った中での格上との戦い。これまでの東京都リーグの開幕戦とはまた違う緊張感がある。昇格に向けて、開幕ダッシュを成功させて勝ち点を積み上げないといけない。僕ら選手もファン・サポーターも待ち望んでいる公式戦がついに始まる楽しみももちろんある。
ーー今シーズンのチームの特徴 新加入選手はほとんどが上のカテゴリーからきている分、練習の質が間違いなく上がっている。試合や練習の時の会話も、より深い戦術の話ができている。マスさん(増嶋監督)のチーム戦術の落とし込みに加えて、ピッチ上での選手同士の会話でも解決できることが増えてきた印象がある。中盤の選手たちとは去年のチーム戦術をベースに距離感のことをよく話している。練習ではまず一回トライしてみて、その結果を元に選手たちと話してまたトライする、みたいなことを繰り返している。お互いの要望を理解しあえる選手もたくさんいる。
ーー中盤のポジションで意識していることと、求められていること よりゴールに近いポジションの時は、目にみえるゴールやアシストという結果にこだわりたい。その中で、チームの攻撃を繋ぐ役目を果たすことが、今シーズンの渋谷のサッカーでも重要になってくる。自分というよりは、周りがプレーしやすい立ち位置を意識している。FWの選手が点を取れるようにとか、サイドアタッカーがランニングした時に使ってあげられるようにとか。マスさんのサッカーを知っているという面では、守備の強度はずっと求められていることなので、新加入の選手たちに「ついてこい」という気持ちを示す上でも、守備のスイッチが入った時はガンガン行くようにしている。
ーー開幕戦を待ちわびているファン・サポーターに向けて 2年連続での昇格に向けて、開幕戦では勝利を届けたい。ファン・サポーターの方々が待ち望んだ公式戦を楽しんでもらえるように、僕たちも楽しむことを忘れずにプレーしたい。

26 志村 滉 / DF
ーー加入してから初のSHIBUYA CITY FCでの公式戦 まず開幕が4月というのが初めてで待ち遠しかった。「やっと来たな」と。不安やプレッシャーというよりかは、楽しみという気持ちが一番大きい。始動から開幕まで時間があった分、チームメイトとの関係はかなり深まった。戦術も最初は慣れないところもあったが、じっくり時間をかけて準備できた。あとはやるだけ。
ーー渋谷での新しい環境や生活には慣れてきたか 始動してからの4ヶ月間、楽しめている。最初の頃は、体力的な面でかなりきついものがあり、体の疲労が抜けなかったり、思った以上に脳みそが疲れたりと大変だった。午前は練習で思いっきり集中して、午後も仕事で集中して、次の日の朝はぼーっとしているみたいな。でもチームも職場もとても良い人ばかりで一歩一歩成長していることを毎日感じてるので楽しさの方が強い。自分のキャパをもっともっと広げたい。
ーーチームで求められている役割やプレー これまでセンターバックやサイドバックが主戦場だったが、このチームでは少し違う配置と役割を最近任されている。自分の中でしっくりきている感覚もあって、武器であるキックの精度や走力でチームを助けたい。FW陣がかっこいいゴール決めたり、中盤の選手が色気あるラストパスを出せるように、自分はとにかく勝利のため、チームのために走るだけ。
ーー開幕戦に向けてファン・サポーターにメッセージを チームの誰よりも体を張って、走って、競り合うことを約束する。とにかくそこを見てほしい。ゴールやアシストという結果も(開幕戦で)最低一つは残したい。期待していてほしい。

BOSS'S COMMENTS - 試合前 監督コメント -
増嶋竜也 / 監督
ーーSHIBUYA CITY FCの監督に就任して3年目。今シーズンのチームの特徴は 新加入選手のレベルも高く、これまで一緒にやってきた選手たちのベースもだいぶ作られてきてる。素晴らしい選手たちのおかげで、過去2年に比べて質は間違いなく上がっているので、良いチーム作りができている印象。
ーー始動から4ヶ月という準備期間があった 逆に長かった。ちょっと長すぎたかもしれない。個人的にもこれだけ長いプレシーズンは初めてだった。オフシーズンのところからもう少しコントロールした方が良かったかなとも思っている。選手はモチベーションやテンションを保ちづらい中で、本当によくやってくれている。監督の立場としては、この経験は勉強になった。
ーー開幕戦は昨シーズンも戦ったヴェルフェ矢板との一戦 プレシーズンで練習試合を戦ってきて、もちろん自信はある。ただ、クラブとしても初挑戦の舞台で、公式戦でどれくらいできるか。最初の15分で、自分も含めて選手たちが相手をどこまで見極められるかかが重要。畳み掛けるか、慎重に行くか、まずはピッチ上の選手たちがコントロールして対応できるはず。チームスタッフ陣もしっかり外から見て、選手の反応を大事にしながら戦っていきたい。やってみないとわからないこともたくさんあるので、その見定めをしながら結果を出すというのが開幕戦の難しいところ。集中して臨まないといけないという覚悟がある。
ーー11人の先発と9人のベンチ入り。メンバー選考について とにかく良いメンバーが揃っていて、誰が出ても戦える状態。その反面、最初の5試合くらいで、メンバーが固まっていくと思っている。現時点で保証された選手はいないし、色々な組み合わせを試していきたい。
ーー開幕戦に向けてファン・サポーターにメッセージを 大前提として、一年での昇格という明確な目標がある。まず最初の5試合で、それを証明するための良いスタートを切りたい。渋谷は強い、やっぱり面白いサッカークラブだと思わせるような良いスタートダッシュができるようにしたい。

GAME REVIEW - 試合記録 -
どんよりと垂れ込める空の下、リアンビレッジ矢板に鳴り響いたキックオフの笛が2025シーズンの幕開けを告げた。
東京都1部から昇格を果たした渋谷が、関東1部から降格したヴェルフェ矢板の本拠地に乗り込んだ開幕戦。待望の今季初となる公式戦を迎えた彼らは、全身に渋谷のプライドをまとってピッチに立った。
就任3年目を迎える増嶋監督は、新体制下で[3-1ー4-2]を選択。注目の先発は、GKに積田景介。最終ラインには左から、岩沼俊介、鈴木友也、山出旭の3枚。中盤の底に坪川潤之。インサイドハーフに植松亮と小沼樹輝、左右のウイングに伊藤雄教、志村滉。トップ下に小関陽星、そして最前線には得点源・政森宗治を配置した。

新加入の坪川、志村、小関が先発。メンバー外となったキャプテン・土田直輝に代わり、キャプテンマークを託されたのは坪川。中盤で重責を背負いながらも、堂々と腕に想いを巻いた。今シーズンからレギュレーションが変更され、これまで7名だったベンチメンバーが9名に増え、先発11名を含む20名の枠をチーム内で争うことになった。
勝負は立ち上がりの15分。これは直近のトレーニングマッチでも課題とされたものだ。渋谷は前半から敵陣に切り込み、果敢に先制点を狙いにいく。植松や小関がパスコースを巧みに限定し、矢板の攻撃を封じ込める。だが、相手のカウンターは一撃必殺の鋭さ。球際の激しさとフィジカルの強さに、渋谷のエース政森も簡単には前を向けない。
開始6分、矢板のカウンターから右サイドを突破され、クロスを上げられるもシュートはわずかに右へ外れる。15分が過ぎ、リズムを掴むため、坪川を起点に丁寧にパスをつなぐが、矢板の堅守に阻まれ、なかなか決定機が作れない。27分、小沼が右サイドでボールを受け志村にパスをし、マイナス気味に折り返されたボールを最後植松がシュートするも惜しくも外れる。39分には、政森が落ち着いて一人をかわし小沼につなぐ。志村を経由し、再び小沼がクロスをあげたが、最後は相手DFに阻まれた。互いに譲らぬ攻防が続く中、スコアは動かず。0-0で前半を折り返す。
そして後半が始まり開始5分で、相手のロングスローからの流れで、セカンドボールに反応した小関が、高く足を上げてしまいファウルの判定。与えてしまったPKで先制を許し、悔しい立ち上がりとなった。なんとか流れを引き戻したい渋谷は、56分に左サイドの伊藤に代わって俊足の河波櫻士、小関に代わって大卒ルーキーの青木友佑の新加入2人がピッチへ。59分、小沼のコーナーキックから青木がこぼれ球に反応し、最後は山出がシュートを放つも、惜しくもゴール上へ。62分には、小沼のクロスに政森が頭で合わせるもキーパーの正面を突いた。さらに66分、志村に代わって佐藤蒼太、坪川に代わり楠見圭史が投入され、反撃のギアが上がる。

後半の半分が経過し、試合は徐々にヒートアップ。相手にファウルを与える場面も見られたが、それでも1点をもぎ取ろうとする渋谷の姿勢は崩れない。77分、小沼に代わって水野智大が交代。終盤には、佐藤が右サイドを突破し、コーナーキックを獲得するなど好機を演出。しかし、矢板の守備は最後まで集中力を切らさず、決定的な場面を作らせない。
アディショナルタイムは6分。最後まで鈴木友也が声を張り上げ、最後の一押しに懸ける。そして迎えた試合終了間際、鈴木がロングボールを放ち、混戦の中岩沼が蹴り込んだこぼれ球に、反応したのは選手会長・水野智大。最後一瞬の隙を突き、左足でゴールへと流し込み、渾身の同点ゴール。執念の一撃で試合は1-1のドローで幕を閉じた。

関東2部リーグの洗礼。厳しさも強度もすべてが新しい。だが、この開幕戦で得た勝ち点1は、きっとシーズン終盤に意味を持つはずだ。
次節は1週間後。矢板と同じく、1部から降格してきた東京国際大学FCとの対戦。フレッシュな大学生たちの勢いにどう立ち向かうか。経験と意地をぶつけ合う、真っ向勝負が待っている。
GAME HIGHLIGHTS - 試合ハイライト -
PLAYER'S INTERVIEWS - 試合後 選手インタビュー -
7 水野智大 / MF
ーー引き分けという結果をどのように受け止めているか。 やっぱり開幕戦というところもあって、なかなか練習でやってきたことが出せない中で、最後追いつけたのは、チームの中でしっかり声を出して、最後まで諦めなかったみんなの姿勢だと思う。(その姿勢のまま)次を迎えられるので素直にポジティブに捉えたい。
ーー途中出場だったが、何か指示はあったのか。
(先発として)出られず、個人的に悔しい思いをしている中で、「絶対僕が決めてやる」っていうのを宣言して、強い気持ちを持って入れたのでよかったかなと思う。
ーーこれからの意気込み
まだまだ17試合あるので、チームとして13勝を目指している長いシーズンで、(練習が再開する)火曜日からみんなでしっかり会話をして、もっともっと中で貪欲に、やれることはたくさんあると思うので、もっと良いチームにしていきたい。
BOSS'S INTERVIEWS - 試合後 監督インタビュー -
増嶋竜也 / 監督
ーー引き分けという結果をどのように受け止めているか
自分たちの思った展開にならず、苦しいビハインドからのスタートでしたけど、選手は最後まで戦ってくれて、最後追いついたところは一番のポジティブな材料だと思う。
ーーハーフタイムに何を伝えたか
まずいつもの自分たちのサッカーができない30分間からのスタートで、ちょっと堅いのかなという印象だった。30分を過ぎてからいつもの形にもってこれて、チャンスも作れていたが、最後のところは物足りないなというところと、相手のストロング、ウィークなところをもう一回前半で話し合ったスタートだったが、PKというところで苦しい展開になってしまった。関東リーグの難しさを改めて知った一試合だった。
ーー交代の意図は
前の推進力が少し物足りないと感じていたので、(青木)友佑や両サイドに足の速い選手を入れて、比較的わかりやすいフォーメーションの組み合わせにしたので、選手もそれをわかった上で、前の攻撃力っていうところは比較的上がったという印象。
ーー得点シーンを振り返って
やはりうちの生命線は中盤の強度が落ちると難しくなるので、トモ(水野)が入って少し中盤をかき乱しながら、最後のアタックっていう願いも込めて送り込んだ。最後は結果を出してくれたが、もっとできるし、もっとやってほしい思いがあるので、さっきミーティングでも話したが、最後ギリギリで追いつくのではなくて、自分たちから先制できるようにやっていこうと話した。
ーーこれからの意気込み
シーズンは続いていくし、今日みたいな簡単な試合ではないことは、改めて僕自身も感じたし、「もっとできる、もっとやらなきゃ」ということを選手、チームの合言葉に、来週からまた気を引き締めて頑張っていきたい。