
KICK OFF |
3:00
Ankerフロンタウン生田


SHIBUYA CITY FC

東京国際大学FC
2
3
2025シーズン 関東サッカーリーグ2部
2025年4月12日
GAME RESULT
GAME REPORT
GAME PREVIEW - 試合前情報 -
劇的ドローは通過点。狙うは勝利のみ
終了間際の反撃。勝利を呼び込んだ有言実行のヒーロー
2025シーズンはドラマチックな幕開けとなった。立ち上がりから相手の堅守に苦しみながらも、試合終了間際に生まれた一発が、チームに貴重な勝ち点1をもたらした。
後半途中からピッチに送り出された水野智大がまさに救世主となった。ラストプレーで、鈴木がロングボールを放ち、ゴール前は激しい混戦に。その中で岩沼が蹴り込んだシュートのこぼれ球に、反応した水野が左足を振り抜き、迷いのない一撃がゴールを突き刺した。敗戦寸前のチームを土壇場で救い上げた。「自分から決めるって宣言して入ったので、決められてよかったです」と語った水野の表情は清々しかった。
だが、この引き分けに満足している者は、誰ひとりとしていない。増嶋監督も「今日みたいに簡単な試合じゃないことは、改めて自分自身も感じた。もっとできる、もっとやらないといけない。それを合言葉に気を引き締めていきたい」と語る。
結果として勝ち点1は得た。しかしそれ以上に、チームとして成し遂げるべきこと、できたはずのことが、数多く残された90分だった。特に前線の仕掛け、崩しの局面では、まだまだ精度とアイディアに課題がある。試合を重ねながら、いかにしてサイドからの攻撃のスピードや厚みを増していけるか。
個々に目を向ければ、開幕戦では本来の力を発揮し切れていない選手もいる。前線では政森、伊藤といった主力がまだエンジン全開とは言い難く、途中出場となった期待のルーキー青木も存在感を残せなかった。彼らが持ち味を存分に発揮してくれれば、昨季のように大量得点も夢ではない。むしろ今はその伸びしろに期待が膨らむ。
守備面では、矢板の鋭いカウンターに対して耐える場面が続いたものの、集中力を切らさずに戦い抜いたことはポジティブな要素だ。そしてチームの武器でもある運動量の多さでは、後半疲弊していた矢板を確実に上回っていたことだろう。全体ではハードワークし、最後まで勝利の執念を失わなかった。水野の同点弾は、そんな姿勢が生んだご褒美だったのかもしれない。
渋谷の猛攻、前節以上の価値を求めて
迎える次節の相手は東京国際大学FC。昨季まで関東1部で戦っており、矢板と同じく今季から2部での再スタートを切るチームだ。彼らもまた、開幕戦でEDO ALL UNITEDと1-1のドロー。
両者ともに勝ち点1を持ち寄る者同士が激突するこの一戦は、互いに譲れない戦いとなるだろう。東京国際はアグレッシブなスタイルで、勢いに乗せると一気に封じ込められるリスクがある。彼らの攻撃を封じ、前半から自分たちのペースに持ち込みたい。
中盤でのテンポ、攻撃の連動性、得点のバリエーションをいかに実現できるか。序盤に先手を取ることができれば、試合の流れは一気にこちらへと傾くはず。
目の前の90分にすべてを懸け、今度こそ勝利の瞬間を。目指すのは、内容でも相手を圧倒し、渋谷らしさを体現した価値ある3ポイントだ。

PLAYER'S COMMENTS - 試合前 選手コメント -
66 坪川 潤之 / MF
ーー開幕戦は、SHIBUYA CITY FCでの初の公式戦。どのような気持ちで臨んだか
まず、プレシーズンが3ヶ月と長かったということもあり早く公式戦がしたいという気持ちが一番強かった。ワクワク、楽しみという精神状態で臨んだ。
ーーキャプテンマークを巻いたのは急遽だったのか
前日のチームでのミーティングで、キャプテン(土田直輝)、副キャプテン(楠美圭史、渡邉尚樹)が不在かもというのがあったので、伝えられていた。過去にキャプテンの経験もあったし、いつもと変わらずチームために準備をして、プレーするだけという想いだった。
ーー開幕戦はアンカーでのプレー。試合が始まってから考えていたこと
まず、渋谷のファン・サポーターの皆さんがピッチサイドを埋めてくださっていたというのに驚いた。栃木という遠いところまで応援に来てくださるとは思っていなかったので、とても嬉しかった。
カテゴリーに限らず、開幕戦は硬くなるし、相手も昨シーズンまで関東1部にいた実力のあるクラブというのはわかっていたので、一番真ん中のポジションである自分がタイミングを見ながらチームを落ち着かせて、自分たちのペースで試合運びができるようにプレーした。前半30分過ぎくらいからは渋谷の時間帯になり決定機もつくれていたので、まずまずという前半だった。
ーー後半開始早々に失点してからのチームの反応について
前半の流れがあった中での、後半立ち上がりの失点はタイミング的には良くなかったが、逆にまだ時間がある状況でもあった。失点直後に集まった時、誰も悲観している感じはなかったので、全員がここから行くしかないというテンションになった。その諦めない気持ちが、最後に同点ゴールという形になった。
ーー開幕戦を終えて、第2節に向けてのチームの取り組みについて
開幕戦を通じて、関東リーグの「基準」がみんな分かったと思う。「この強度で試合をする」というのが目に見える形で分かったので、それが今週のトレーニングにも反映されてきている。プレシーズンにはなかったピッチ内での緊張感とか、メンバー争いのテンション感が徐々に出てきた。ここに試合での勝ちが積み重なってくるとチームとしてもっと良い雰囲気になっていくと思う。
ーー第2節の相手について
大学生相手ということで、(大学生チームが)天皇杯などでジャイアントキリングを起こす存在でもあるように若くて勢いがある戦い方をしてくる印象。僕も大学時代は、他のカテゴリーのチームと試合をするときにモチベーションが上がっていた。そういう相手に自分たちが受け身にならないように、しっかりアクションを起こして、(開幕戦は先制点を与えてしまったので)先手を取っていくような試合運びをしていきたい。
ーー第2節に向けて、ファン・サポーターにメッセージを
開幕戦はアウェイの栃木まで駆けつけていただき感謝の想いしかない。その熱量をしっかりと選手たちが受け止めて、渋谷に関わる人たちに早く勝利を届けられるよう頑張るだけ。

12 鈴木 友也 / DF
ーー昇格後、初の公式戦が関東リーグの舞台。どのような心構えで試合を迎えたか。
元々緊張はしないタイプなので、とにかく自分が良い状態で試合に入っていけることと、チームも良い雰囲気で臨めるようにポジティブな声がけをしていた。特に「開幕戦だから」という意識はなかった。
ーー開幕戦の立ち上がりを振り返って
立ち上がりはどちらも長いボールを蹴ってわかりやすくプレーをしていた。もう少し自分たちがボールを持つ時間を増やしたかったが、相手に決定機があったわけではなかったので、落ち着いて対応できていた。その中で、前半30分過ぎからチャンスをつくり始めることができていたので、後半も良い流れがきそうだと思っていた。
ーー後半開始早々の失点、その後の試合の進め方について
PKのシーンに関しては、しっかりプレスバックをした中でのプレーだったので、もちろん足ではなく体ごとボールを取りに行く必要はあったが、とにかくまだ時間もたっぷり残されていたので、切り替えてチームの良さを最大限引き出せるよう声をかけた。チームとしても慌てずに、自分たちがやるべきことをやって、ゴールを目指すプレーができていた。
残り時間が少なくなった時も、しっかりとゴール前までボールは運べていたし、前のターゲットに対してわかりやすくプレーがしやすくなっていたので、ピッチ上の選手たちがチームとしての狙いや監督の意図を感じた結果が、同点ゴールにつながったと思う。
ーー開幕戦の3バックはお馴染みの顔ぶれ(鈴木、山出、岩沼)だった
昨シーズンもプレーしていたメンバーなのでやりやすさはもちろんあるが、相手は毎試合違うし自分たちを上回るためにプレーしてくるので、決してその関係に「慣れる」「油断する」ことなく、90分間やるべきことをやり続けることをお互いに意識している。今シーズンはビルドアップなど攻撃の形にもこだわっているのと、ボールを失った時に後ろの選手が崩れず慌てずに対応していこうという話は常にしている。
ーー第2節に向けて
まずは勝利に向けてプレーしたい。そして勝利だけではなく、内容も伴うことが大事だと思うので、そこの意識のズレが起きないように、今週はチームでもトレーニングをしている。大学生は元気というイメージがあるので、その元気に負けないように、渋谷は自分たちの経験を生かして瞬間瞬間で相手を上回れる試合運びをしていきたい。

COACH'S COMMENTS - 試合前 コーチコメント -
三原 雅俊 / コーチ
ーー開幕戦を引き分けで終えて
勝ち点1を取れたことはポジティブに捉えている。最後の最後に追いついたというのも次に繋がる戦いだった。改めて、カテゴリーが上がって簡単な試合がないというのを認識させられた。もっとチームとして狙った形が出せるのではないかと思っていたが、なかなか難しかった。
ーーコーチとして試合中はどのような役割を任されているのか
マスさん(増嶋監督)の隣で、ボソボソと細かいことを言っています(笑)。開幕戦の前半に関しては、切り替えのところで自分たちのスペースを相手に使われていたので、カウンターやセカンドボールの回収について話していた。後半は、失点をしたので、もっと前への推進力を出すための交代策などを話していた。実際に僕が交代を決断するわけではないが、意見は聞かれるので監督のサポートができるような話をしている。
ーー第2節に向けてのチームの準備について
大学生相手で強度が高いので、そこへの準備をしている。(木曜日時点で)選手たちに、相手の情報全てを伝えきっているわけではないが、強度に負けないということと相手のウィークポイントもあるので、そこへのアプローチを行っている。
ーー第2節への意気込み
相手は、開幕戦で力のあるEDO ALL UNITEDにチャンスを多くつくった中で引き分けている。簡単な試合ではないが、自分たちの良さを出せる相手だとも思っているので、その良さを出せるよう、残りの時間で準備をしていきたい。

GAME REVIEW - 試合記録 -
春らしい陽気が初夏を思わせる青空が広がる中、その空模様とは裏腹にピッチ上では苦い現実が待っていた。勝利への渇望を全面に押し出して戦った90分間だったが、試合終了の笛とともに残ったのは確かに感じた関東の壁の存在だった。

前節のドローから始まり、今節こそ初白星を。そんな想いを胸に刻み臨んだ第2節東京国際大学戦。中盤の3枚を大胆に入れ替えて、楠見圭史、水野智大、そしてキャプテン土田直輝を新たに先発へと送り込んだ。一方の東京国際は、大学生ならではのアグレッシブな戦い方を前面に押し出し、激しく前線にプレスをかけてくる。高いディフェンスラインで縦へのスペースを消し、フィジカルだけでなく、走力とテンポでも圧倒してきた。
試合開始早々から、ピッチには緊張感が漂う荒れ模様の展開となった。立ち上がりから、相手との激しい競り合いで政森宗治がピッチに倒れ込む。さらに、伊藤雄教が相手との接触で膝を負傷し河波櫻士と無念の交代を余儀なくされるなど、渋谷にとっては序盤からアクシデントに見舞われ、苦しい立ち上がりとなった。そんな状況でポイントとなったのは、相手のアグレッシブなプレーに対しどう駆け引きを織り交ぜ、セカンドボールを確実に拾えるかという点である。
そんな中、球際の攻防で優位を築きたい渋谷が試合を動かしたのは前半21分だった。相手のハンドで得たPKを、政森が放ったボールは一度相手GKに弾かれながらも、自ら押し込んで先制点を奪う。さらに35分には、山出旭の高い打点で競り合いに勝ち、前方へ送ったボールに政森が抜け出す。右サイドでは水野が追い越すも、最後は政森が自ら右足のアウトサイドでの見事な一撃を放ち、ゴールネットを揺らす。追加点は技術と判断が凝縮されたスーパーゴールで会場を大きく沸かせた。

2点を追う東京国際は、得意とするロングボールで前線に供給をかけるも、渋谷は植松亮、土田、水野が中盤でテンポよくボールを繋ぎ、落ち着きをもたらす。最終ラインも競り合いで強さを見せ、相手の攻撃をシャットアウト。アグレッシブな相手を封じ込め、要所で鋭く突き刺した攻撃で、2-0とリードして前半を折り返した。
しかし、後半はまるで別のゲームのような展開となった。東京国際の持ち味であるインテンシティを全面に押し出し、試合のペースを一変させる。後半開始からわずか8分、志村滉の右サイドを崩され、上げられたクロスが渋谷にとって痛恨の失点を招く。思わぬ形で1点を返され、嫌な空気が流れ始めた。なんとか早めに流れを断ち切りたい渋谷は、即座に水野に代えて小沼樹輝、河波櫻士に代えて佐藤蒼太を投入し、流れの修正を図る。64分には左サイドからの佐藤が素早い縦へ抜け出しからチャンスが生まれ、こぼれ球を小沼がダイレクトで狙うも、わずかにクロスバーの上を超えた。
だが、その後も展開は一進一退の展開に。中盤でのセカンドボール争いで劣勢となった渋谷は、徐々にリズムを失う。楠見も相手のプレスに自由を奪われ、守備陣は次第に後手に回る。そして66分には、左サイドを深く上げられたクロスに対し鈴木がクリアするも、再び拾われたボールを豪快に決められ同点とされた。さらにそのわずか2分後、ロングスローを起点に展開された右サイドの攻撃を止めきれず、渋谷は逆転を許してしまう。同点まで追いつき、さらに勝利をたぐり寄せるため、楠見に代えて坪川潤之、政森に代えて渡邉千真と豊富な経験を持つ2人を投入するも、若さと勢いに乗った相手の波は止まらない。渋谷は精神的にも追い込まれ、防戦を強いられる時間が続く。土田が広範囲をカバーし、山出が空中戦で体を張るも、反撃の糸口を見出すことはできず、2-3で試合終了。前半の完璧な試合運びから一転、自らのミスと消極的な姿勢が後半に響いた渋谷。関東リーグの厳しさを開幕2戦目にして痛感させられた。

経験と集中力が求められる時間帯での失点。自らの隙を突かれた形となった後半45分は、チームに多くの課題を残した。痛みを伴う逆転負けとなったが、ここで得た悔しさを次節にどう繋げるか。シーズンは始まったばかり。試されるのは、この敗戦の意味をどう定義するかである。
GAME HIGHLIGHTS - 試合ハイライト -
PLAYER'S INTERVIEWS - 試合後 選手インタビュー -
40 土田直輝 / MF
ーー終了後の率直な感想
前半の最初は少し固かったが、徐々に相手に慣れてきた中で、複数得点もでき、かなり良い流れで終われたかなと思う。後半はやはりどこかで受け身になっているところがあって、なかなか相手のペースを崩せず複数失点してしまった。負けてしまったが、(今後に向けて)改善の余地がある試合だったと思うので、次に切り替えていきたい。
ーー今季のキャプテンとして試合を振り返って
初戦(ヴェルフェ矢板戦)出てなくて、関東2部の力というのはみんなから聞いてる中で、去年よりは絶対に基準が高いというのは分かっていた。今日は大学生ということものもあり、勢いもパワーもあると思った。これに慣れていかないと優勝するとか、昇格するっていうのは絶対に厳しい。もう2戦が終わり、次は固い試合はないと思うので、しっかり勝ちたい。
ーー次節の意気込み
ここでバラバラになっても本末転倒というか、意味がない。ここでさらにチームとして勢いが増すような、今日の負けが材料になってくれれば良いかなと思うので、しっかり1週間準備して、次こそは勝って、どんどん良い波に乗っていけたらと思う。
9 政森宗治 / FW
ーー終了後の率直な感想
悔しい。その言葉に尽きる。全員全力でやってるし、勝ってた中で失点して、逆転されて。悔しいの一言かなという感じ。
ーー2点目獲得シーンを振り返って
最初にトモ(水野智大)が走ってたのも見えたし、左側に誰かがいたのも見えたが、前向いたら絶対振り抜くっていうのは意識していたので、とりあえず(ゴールだけを狙って)適当に打った。適当に打ったら入った。
ーー次節の意気込み
もう負けられない。引き分けも(許されない)。栃木まであれだけの人が来てくれて、今日もいっぱいいたので。前半は良かったが、やはり後半に流れを自分たちで崩さないというのも大事だし、相手は学生なので(流れを崩すと相手に勢いがつく)。次は学生ではないが、俺らの嫌なことはしてくると思う。とりあえず引き分けも負けも許されない状況。頑張るだけ。
BOSS'S INTERVIEWS - 試合後 監督インタビュー -
増嶋竜也 / 監督
ーー終了後の率直な感想
悔しい。特に前半はパーフェクトに近い試合展開だっただけに、2点差をひっくり返されたというところは今までなかったので、少し驚いている。
ーー前節と比較して良かった点、悪かった点
ツッチー(土田直輝)が(怪我から)帰ってきたという点。そして、いつもの中盤の作りであったり、前への推進力というのは前回の試合(ヴェルフェ矢板戦)よりはるかに出ていたし、ゴールチャンスは増えていたので、見ていて楽しかった。後半、相手も何か変えてくるという気持ちはあったが、自分たちから少し受けに回ってしまったのが原因だったと思う。
ーーファン・サポーターへ
(負けてしまい)申し訳ない。これだけ多くのサポーターが来てくれて、ホームだっただけに勝って皆さんと喜びたかったという気持ちが強かった。僕らはピッチで勝って、サポーターと一緒に喜ぶ、感謝の気持ちを伝えるということしかできない。シーズンは続くので、切り替えて、次の試合に向けてみんなで頑張っていきたい。
GAME PREVIEW - 試合前情報 -
劇的ドローは通過点。狙うは勝利のみ
終了間際の反撃。勝利を呼び込んだ有言実行のヒーロー
2025シーズンはドラマチックな幕開けとなった。立ち上がりから相手の堅守に苦しみながらも、試合終了間際に生まれた一発が、チームに貴重な勝ち点1をもたらした。
後半途中からピッチに送り出された水野智大がまさに救世主となった。ラストプレーで、鈴木がロングボールを放ち、ゴール前は激しい混戦に。その中で岩沼が蹴り込んだシュートのこぼれ球に、反応した水野が左足を振り抜き、迷いのない一撃がゴールを突き刺した。敗戦寸前のチームを土壇場で救い上げた。「自分から決めるって宣言して入ったので、決められてよかったです」と語った水野の表情は清々しかった。
だが、この引き分けに満足している者は、誰ひとりとしていない。増嶋監督も「今日みたいに簡単な試合じゃないことは、改めて自分自身も感じた。もっとできる、もっとやらないといけない。それを合言葉に気を引き締めていきたい」と語る。
結果として勝ち点1は得た。しかしそれ以上に、チームとして成し遂げるべきこと、できたはずのことが、数多く残された90分だった。特に前線の仕掛け、崩しの局面では、まだまだ精度とアイディアに課題がある。試合を重ねながら、いかにしてサイドからの攻撃のスピードや厚みを増していけるか。
個々に目を向ければ、開幕戦では本来の力を発揮し切れていない選手もいる。前線では政森、伊藤といった主力がまだエンジン全開とは言い難く、途中出場となった期待のルーキー青木も存在感を残せなかった。彼らが持ち味を存分に発揮してくれれば、昨季のように大量得点も夢ではない。むしろ今はその伸びしろに期待が膨らむ。
守備面では、矢板の鋭いカウンターに対して耐える場面が続いたものの、集中力を切らさずに戦い抜いたことはポジティブな要素だ。そしてチームの武器でもある運動量の多さでは、後半疲弊していた矢板を確実に上回っていたことだろう。全体ではハードワークし、最後まで勝利の執念を失わなかった。水野の同点弾は、そんな姿勢が生んだご褒美だったのかもしれない。
渋谷の猛攻、前節以上の価値を求めて
迎える次節の相手は東京国際大学FC。昨季まで関東1部で戦っており、矢板と同じく今季から2部での再スタートを切るチームだ。彼らもまた、開幕戦でEDO ALL UNITEDと1-1のドロー。
両者ともに勝ち点1を持ち寄る者同士が激突するこの一戦は、互いに譲れない戦いとなるだろう。東京国際はアグレッシブなスタイルで、勢いに乗せると一気に封じ込められるリスクがある。彼らの攻撃を封じ、前半から自分たちのペースに持ち込みたい。
中盤でのテンポ、攻撃の連動性、得点のバリエーションをいかに実現できるか。序盤に先手を取ることができれば、試合の流れは一気にこちらへと傾くはず。
目の前の90分にすべてを懸け、今度こそ勝利の瞬間を。目指すのは、内容でも相手を圧倒し、渋谷らしさを体現した価値ある3ポイントだ。

PLAYER'S COMMENTS - 試合前 選手コメント -
66 坪川 潤之 / MF
ーー開幕戦は、SHIBUYA CITY FCでの初の公式戦。どのような気持ちで臨んだか
まず、プレシーズンが3ヶ月と長かったということもあり早く公式戦がしたいという気持ちが一番強かった。ワクワク、楽しみという精神状態で臨んだ。
ーーキャプテンマークを巻いたのは急遽だったのか
前日のチームでのミーティングで、キャプテン(土田直輝)、副キャプテン(楠美圭史、渡邉尚樹)が不在かもというのがあったので、伝えられていた。過去にキャプテンの経験もあったし、いつもと変わらずチームために準備をして、プレーするだけという想いだった。
ーー開幕戦はアンカーでのプレー。試合が始まってから考えていたこと
まず、渋谷のファン・サポーターの皆さんがピッチサイドを埋めてくださっていたというのに驚いた。栃木という遠いところまで応援に来てくださるとは思っていなかったので、とても嬉しかった。
カテゴリーに限らず、開幕戦は硬くなるし、相手も昨シーズンまで関東1部にいた実力のあるクラブというのはわかっていたので、一番真ん中のポジションである自分がタイミングを見ながらチームを落ち着かせて、自分たちのペースで試合運びができるようにプレーした。前半30分過ぎくらいからは渋谷の時間帯になり決定機もつくれていたので、まずまずという前半だった。
ーー後半開始早々に失点してからのチームの反応について
前半の流れがあった中での、後半立ち上がりの失点はタイミング的には良くなかったが、逆にまだ時間がある状況でもあった。失点直後に集まった時、誰も悲観している感じはなかったので、全員がここから行くしかないというテンションになった。その諦めない気持ちが、最後に同点ゴールという形になった。
ーー開幕戦を終えて、第2節に向けてのチームの取り組みについて
開幕戦を通じて、関東リーグの「基準」がみんな分かったと思う。「この強度で試合をする」というのが目に見える形で分かったので、それが今週のトレーニングにも反映されてきている。プレシーズンにはなかったピッチ内での緊張感とか、メンバー争いのテンション感が徐々に出てきた。ここに試合での勝ちが積み重なってくるとチームとしてもっと良い雰囲気になっていくと思う。
ーー第2節の相手について
大学生相手ということで、(大学生チームが)天皇杯などでジャイアントキリングを起こす存在でもあるように若くて勢いがある戦い方をしてくる印象。僕も大学時代は、他のカテゴリーのチームと試合をするときにモチベーションが上がっていた。そういう相手に自分たちが受け身にならないように、しっかりアクションを起こして、(開幕戦は先制点を与えてしまったので)先手を取っていくような試合運びをしていきたい。
ーー第2節に向けて、ファン・サポーターにメッセージを
開幕戦はアウェイの栃木まで駆けつけていただき感謝の想いしかない。その熱量をしっかりと選手たちが受け止めて、渋谷に関わる人たちに早く勝利を届けられるよう頑張るだけ。

12 鈴木 友也 / DF
ーー昇格後、初の公式戦が関東リーグの舞台。どのような心構えで試合を迎えたか。
元々緊張はしないタイプなので、とにかく自分が良い状態で試合に入っていけることと、チームも良い雰囲気で臨めるようにポジティブな声がけをしていた。特に「開幕戦だから」という意識はなかった。
ーー開幕戦の立ち上がりを振り返って
立ち上がりはどちらも長いボールを蹴ってわかりやすくプレーをしていた。もう少し自分たちがボールを持つ時間を増やしたかったが、相手に決定機があったわけではなかったので、落ち着いて対応できていた。その中で、前半30分過ぎからチャンスをつくり始めることができていたので、後半も良い流れがきそうだと思っていた。
ーー後半開始早々の失点、その後の試合の進め方について
PKのシーンに関しては、しっかりプレスバックをした中でのプレーだったので、もちろん足ではなく体ごとボールを取りに行く必要はあったが、とにかくまだ時間もたっぷり残されていたので、切り替えてチームの良さを最大限引き出せるよう声をかけた。チームとしても慌てずに、自分たちがやるべきことをやって、ゴールを目指すプレーができていた。
残り時間が少なくなった時も、しっかりとゴール前までボールは運べていたし、前のターゲットに対してわかりやすくプレーがしやすくなっていたので、ピッチ上の選手たちがチームとしての狙いや監督の意図を感じた結果が、同点ゴールにつながったと思う。
ーー開幕戦の3バックはお馴染みの顔ぶれ(鈴木、山出、岩沼)だった
昨シーズンもプレーしていたメンバーなのでやりやすさはもちろんあるが、相手は毎試合違うし自分たちを上回るためにプレーしてくるので、決してその関係に「慣れる」「油断する」ことなく、90分間やるべきことをやり続けることをお互いに意識している。今シーズンはビルドアップなど攻撃の形にもこだわっているのと、ボールを失った時に後ろの選手が崩れず慌てずに対応していこうという話は常にしている。
ーー第2節に向けて
まずは勝利に向けてプレーしたい。そして勝利だけではなく、内容も伴うことが大事だと思うので、そこの意識のズレが起きないように、今週はチームでもトレーニングをしている。大学生は元気というイメージがあるので、その元気に負けないように、渋谷は自分たちの経験を生かして瞬間瞬間で相手を上回れる試合運びをしていきたい。

COACH'S COMMENTS - 試合前 コーチコメント -
三原 雅俊 / コーチ
ーー開幕戦を引き分けで終えて
勝ち点1を取れたことはポジティブに捉えている。最後の最後に追いついたというのも次に繋がる戦いだった。改めて、カテゴリーが上がって簡単な試合がないというのを認識させられた。もっとチームとして狙った形が出せるのではないかと思っていたが、なかなか難しかった。
ーーコーチとして試合中はどのような役割を任されているのか
マスさん(増嶋監督)の隣で、ボソボソと細かいことを言っています(笑)。開幕戦の前半に関しては、切り替えのところで自分たちのスペースを相手に使われていたので、カウンターやセカンドボールの回収について話していた。後半は、失点をしたので、もっと前への推進力を出すための交代策などを話していた。実際に僕が交代を決断するわけではないが、意見は聞かれるので監督のサポートができるような話をしている。
ーー第2節に向けてのチームの準備について
大学生相手で強度が高いので、そこへの準備をしている。(木曜日時点で)選手たちに、相手の情報全てを伝えきっているわけではないが、強度に負けないということと相手のウィークポイントもあるので、そこへのアプローチを行っている。
ーー第2節への意気込み
相手は、開幕戦で力のあるEDO ALL UNITEDにチャンスを多くつくった中で引き分けている。簡単な試合ではないが、自分たちの良さを出せる相手だとも思っているので、その良さを出せるよう、残りの時間で準備をしていきたい。

GAME REVIEW - 試合記録 -
春らしい陽気が初夏を思わせる青空が広がる中、その空模様とは裏腹にピッチ上では苦い現実が待っていた。勝利への渇望を全面に押し出して戦った90分間だったが、試合終了の笛とともに残ったのは確かに感じた関東の壁の存在だった。

前節のドローから始まり、今節こそ初白星を。そんな想いを胸に刻み臨んだ第2節東京国際大学戦。中盤の3枚を大胆に入れ替えて、楠見圭史、水野智大、そしてキャプテン土田直輝を新たに先発へと送り込んだ。一方の東京国際は、大学生ならではのアグレッシブな戦い方を前面に押し出し、激しく前線にプレスをかけてくる。高いディフェンスラインで縦へのスペースを消し、フィジカルだけでなく、走力とテンポでも圧倒してきた。
試合開始早々から、ピッチには緊張感が漂う荒れ模様の展開となった。立ち上がりから、相手との激しい競り合いで政森宗治がピッチに倒れ込む。さらに、伊藤雄教が相手との接触で膝を負傷し河波櫻士と無念の交代を余儀なくされるなど、渋谷にとっては序盤からアクシデントに見舞われ、苦しい立ち上がりとなった。そんな状況でポイントとなったのは、相手のアグレッシブなプレーに対しどう駆け引きを織り交ぜ、セカンドボールを確実に拾えるかという点である。
そんな中、球際の攻防で優位を築きたい渋谷が試合を動かしたのは前半21分だった。相手のハンドで得たPKを、政森が放ったボールは一度相手GKに弾かれながらも、自ら押し込んで先制点を奪う。さらに35分には、山出旭の高い打点で競り合いに勝ち、前方へ送ったボールに政森が抜け出す。右サイドでは水野が追い越すも、最後は政森が自ら右足のアウトサイドでの見事な一撃を放ち、ゴールネットを揺らす。追加点は技術と判断が凝縮されたスーパーゴールで会場を大きく沸かせた。

2点を追う東京国際は、得意とするロングボールで前線に供給をかけるも、渋谷は植松亮、土田、水野が中盤でテンポよくボールを繋ぎ、落ち着きをもたらす。最終ラインも競り合いで強さを見せ、相手の攻撃をシャットアウト。アグレッシブな相手を封じ込め、要所で鋭く突き刺した攻撃で、2-0とリードして前半を折り返した。
しかし、後半はまるで別のゲームのような展開となった。東京国際の持ち味であるインテンシティを全面に押し出し、試合のペースを一変させる。後半開始からわずか8分、志村滉の右サイドを崩され、上げられたクロスが渋谷にとって痛恨の失点を招く。思わぬ形で1点を返され、嫌な空気が流れ始めた。なんとか早めに流れを断ち切りたい渋谷は、即座に水野に代えて小沼樹輝、河波櫻士に代えて佐藤蒼太を投入し、流れの修正を図る。64分には左サイドからの佐藤が素早い縦へ抜け出しからチャンスが生まれ、こぼれ球を小沼がダイレクトで狙うも、わずかにクロスバーの上を超えた。
だが、その後も展開は一進一退の展開に。中盤でのセカンドボール争いで劣勢となった渋谷は、徐々にリズムを失う。楠見も相手のプレスに自由を奪われ、守備陣は次第に後手に回る。そして66分には、左サイドを深く上げられたクロスに対し鈴木がクリアするも、再び拾われたボールを豪快に決められ同点とされた。さらにそのわずか2分後、ロングスローを起点に展開された右サイドの攻撃を止めきれず、渋谷は逆転を許してしまう。同点まで追いつき、さらに勝利をたぐり寄せるため、楠見に代えて坪川潤之、政森に代えて渡邉千真と豊富な経験を持つ2人を投入するも、若さと勢いに乗った相手の波は止まらない。渋谷は精神的にも追い込まれ、防戦を強いられる時間が続く。土田が広範囲をカバーし、山出が空中戦で体を張るも、反撃の糸口を見出すことはできず、2-3で試合終了。前半の完璧な試合運びから一転、自らのミスと消極的な姿勢が後半に響いた渋谷。関東リーグの厳しさを開幕2戦目にして痛感させられた。

経験と集中力が求められる時間帯での失点。自らの隙を突かれた形となった後半45分は、チームに多くの課題を残した。痛みを伴う逆転負けとなったが、ここで得た悔しさを次節にどう繋げるか。シーズンは始まったばかり。試されるのは、この敗戦の意味をどう定義するかである。
GAME HIGHLIGHTS - 試合ハイライト -
PLAYER'S INTERVIEWS - 試合後 選手インタビュー -
40 土田直輝 / MF
ーー終了後の率直な感想
前半の最初は少し固かったが、徐々に相手に慣れてきた中で、複数得点もでき、かなり良い流れで終われたかなと思う。後半はやはりどこかで受け身になっているところがあって、なかなか相手のペースを崩せず複数失点してしまった。負けてしまったが、(今後に向けて)改善の余地がある試合だったと思うので、次に切り替えていきたい。
ーー今季のキャプテンとして試合を振り返って
初戦(ヴェルフェ矢板戦)出てなくて、関東2部の力というのはみんなから聞いてる中で、去年よりは絶対に基準が高いというのは分かっていた。今日は大学生ということものもあり、勢いもパワーもあると思った。これに慣れていかないと優勝するとか、昇格するっていうのは絶対に厳しい。もう2戦が終わり、次は固い試合はないと思うので、しっかり勝ちたい。
ーー次節の意気込み
ここでバラバラになっても本末転倒というか、意味がない。ここでさらにチームとして勢いが増すような、今日の負けが材料になってくれれば良いかなと思うので、しっかり1週間準備して、次こそは勝って、どんどん良い波に乗っていけたらと思う。
9 政森宗治 / FW
ーー終了後の率直な感想
悔しい。その言葉に尽きる。全員全力でやってるし、勝ってた中で失点して、逆転されて。悔しいの一言かなという感じ。
ーー2点目獲得シーンを振り返って
最初にトモ(水野智大)が走ってたのも見えたし、左側に誰かがいたのも見えたが、前向いたら絶対振り抜くっていうのは意識していたので、とりあえず(ゴールだけを狙って)適当に打った。適当に打ったら入った。
ーー次節の意気込み
もう負けられない。引き分けも(許されない)。栃木まであれだけの人が来てくれて、今日もいっぱいいたので。前半は良かったが、やはり後半に流れを自分たちで崩さないというのも大事だし、相手は学生なので(流れを崩すと相手に勢いがつく)。次は学生ではないが、俺らの嫌なことはしてくると思う。とりあえず引き分けも負けも許されない状況。頑張るだけ。
BOSS'S INTERVIEWS - 試合後 監督インタビュー -
増嶋竜也 / 監督
ーー終了後の率直な感想
悔しい。特に前半はパーフェクトに近い試合展開だっただけに、2点差をひっくり返されたというところは今までなかったので、少し驚いている。
ーー前節と比較して良かった点、悪かった点
ツッチー(土田直輝)が(怪我から)帰ってきたという点。そして、いつもの中盤の作りであったり、前への推進力というのは前回の試合(ヴェルフェ矢板戦)よりはるかに出ていたし、ゴールチャンスは増えていたので、見ていて楽しかった。後半、相手も何か変えてくるという気持ちはあったが、自分たちから少し受けに回ってしまったのが原因だったと思う。
ーーファン・サポーターへ
(負けてしまい)申し訳ない。これだけ多くのサポーターが来てくれて、ホームだっただけに勝って皆さんと喜びたかったという気持ちが強かった。僕らはピッチで勝って、サポーターと一緒に喜ぶ、感謝の気持ちを伝えるということしかできない。シーズンは続くので、切り替えて、次の試合に向けてみんなで頑張っていきたい。