
KICK OFF |
5:30
AGFフィールド


SHIBUYA CITY FC

COEDO KAWAGOE F.C
3
0
2025シーズン 関東サッカーリーグ2部
2025年8月24日
GAME RESULT
GAME REPORT
GAME PREVIEW - 試合前情報 -
後半戦で示す、「進化の証」
約1か月の中断期間を経て、関東サッカーリーグ2部が再開する。明日24日、AGFフィールドで2位の渋谷と、6位のCOEDO KAWAGOE F.Cが対戦する。昇格争いが激しさを増す中で迎える再開初戦。シーズンはいよいよ佳境を迎え、一試合も落とせない戦いが始まる。
この中断期間で渋谷には大きな動きがあった。同リーグ所属の厚木はやぶさFCから、FW宮川瑞希が完全移籍で加入。攻撃陣に厚みを加える補強は、首位EDO ALL UNITEDを追走する上で心強い材料となる。ヴァンフォーレ甲府ユース出身であり、渡邉尚樹の先輩にあたる。また、関東学院大学時代では鈴木友也、山出旭と同期であり、河波櫻士、小沼 樹輝、伊藤雄教の先輩にあたる。これだけ旧知の仲間が多い環境だとすれば、チームへ溶け込むのに時間はかからないだろう。
第8節の厚木戦でゴールを決めた実力者に、クラブは背番号「10」を託した。新天地でいきなりエースナンバーを背負うことは、それだけ期待が大きいことは明らかだ。早ければ明日のCOEDO戦がデビューの舞台となる可能性も高く、その一挙手一投足に注目が集まる。
現在、渋谷は12試合を終えて6勝4分2敗、勝ち点22。首位のEDOとの差は7ポイント。残りは6試合と、数字上だけで見れば巻き返しは容易ではないが直接対決が残っている以上、逆転の可能性は十分にある。渋谷が目指すのは「首位昇格」ただ一つ。そのためには、目の前の一戦を取りこぼすわけにはいかない。
5月に行われたCOEDOとの前期対戦は、1-1の痛み分けに終わった。序盤から相手の前線からの鋭いプレッシングとカウンターに押し込まれ、判断の遅れや慌てた対応が目立った。前半で先制を許す苦しい展開となったが、64分に河波櫻士が同点弾を決めた。辛うじて勝ち点を掴んだが、内容面では課題を突きつけられた一戦だった。
さらに遡れば、一昨年、関東昇格を懸けた大一番で苦杯を舐めさせられた悔しさは今でも忘れるはずがない。あの雪辱を果たすためにも、この試合は今度こそ借りを返す絶好の舞台となるだろう。
明日のキックオフは午後2時半と、厳しい暑さの時間帯で行われる。8月下旬といえど、ピッチ上は灼熱に包まれることが予想される。90分を走りぬく走力、最後まで集中力を切らさない精神力。勝敗を分けるのは技術以上に、どれだけ準備を積んできたかという「見えない力」だろう。中断期間をどう過ごしたかは、明日の試合で如実に表れるはずだ。
前節の横浜猛蹴戦後、積田景介は「前期は1回しか無失点で終われず、チームに貢献しているとは思えないシーズンだった」と、自らのプレーに厳しく言及した。一方で、「シーズンが終わった後に自分がどういうパフォーマンスをしたのかが大事だと思うので、継続して発展させていきたい」と意気込んだ。
また、宮坂拓海も「渋谷にとってCOEDOというチームはすごく因縁の相手。圧倒して勝てるように、いい準備をして迎えたい」と語った。伸びしろを力に変えてきたのはどちらか。その答えが明日のピッチに表れる。
「WE WON’T STOP」ーークラブが今季掲げるスローガンは、誰にも止められないほどの進化を象徴する意味合いを持つ。開幕から積み重ねてきた成長を見せる最初の舞台が、明日の試合だ。ホームでの声援を力に変え、その進化の証を見せつける。

PLAYER'S COMMENTS - 試合前 選手コメント -
10 宮川瑞希 / FW
ーー加入して約1週間が経ったが、チームへの溶け込み具合はどうか
最初から関学(関東学院大学)メンバーだったり、(渡邉)尚樹だったり、昔のチームメイトもいたので溶け込めやすくて、対戦したこともあって他のみんなも話しかけてきてくれて、全員とコミュニケーションを取れたかなと思ってて、だんだん慣れてきてすごくいい雰囲気でできているかなと思います。
ーー(昔のチームメイトたちとは)加入前、何か話したりした?
そうですね。(山出)旭や、すずとも(鈴木友也)とは結構連絡を取っていて、いろいろ教えてもらっていました。
ーー加入してきた選手は最初、「練習がハード」だと口を揃えて言うが、自分もそう感じた?
最初の1週間はハードでしたね。ちょうどはやぶさ(※前所属の厚木はやぶさFC)がオフで、その後渋谷が8月に入ってオフだったじゃないですか。僕は2週連続オフみたいな感じになってしまったので、最初の2週間は結構キツくて、個人でちゃんと上げて最近はだんだん慣れてきて、自分のパフォーマンスを出せるようになってきたかなと思います。
ーー明日はCOEDO戦。はやぶさの時はCOEDOを相手に2試合とも敗戦だったが(4月5日0●2、7月13日1●3)が、COEDOにはどんな印象を持っているか
COEDOは一人ひとり技術があって、チームとしてもすごく良いチームだなと思っています。僕が渋谷に入ってから最初の公式戦でもあるので、あと6試合良い流れをもっていけるように、絶対に勝てるようにしたいです。
ーー話は少し戻るが、加入早々背番号10をつけることはそれなりにプレッシャーもあると思うが、そこへの思いは
渋谷というJリーグを目指している良いチームで10番をつけるということは、(周りの)見る目も変わると思いますし、そこは自分にプレッシャーを与えたいって思ってます。10番をつけますけど、しっかり謙虚さを持ちつつ、練習でも試合でも結果を出せるようにやっていきたいです。
ーー明日がデビュー戦になる可能性もある中で、明日含めてあと6試合、どんなプレーで自分の存在価値を示していきたいか
自分の持ち味は最後のゴールだったり、アシストだったり、チャンスメイクだと思っているので、しっかり結果にこだわってやっていきたいと思います。渋谷に入って1試合目なので責任を持ってプレーして、旭が怪我しているので(※第9節日立ビルシステム戦で負傷)旭の分も……旭が出していた声を、僕がしっかり出せるように頑張っていけたらなと思っています。

27 河波櫻士 / MF
ーー約1か月の中断期間を経て明日の試合を迎えるが、個人としてはどこにフォーカスをあてて準備をしてきたか
自分はあまり試合に出れなかったので、出るために何が必要なのかをもう一回整理して取り組んできました。
ーー結果として何が足りなかったのか
やっぱり一番は自分の数字、結果だと思っているなかで、前回の練習試合(※8月17日vs品川CC横浜)でもアシストのところは残せたので、そこを明日も残せたらなと思います。
ーーこれまでの12試合を振り返って自身は怪我も多かったが、前期をどう振り返る?
自分が(ゴールを)外して勝ち点を取れなかった試合もありますし、その辺の責任はやっぱりありました。チームとしては、もったいない引き分けで終わった試合も多くて。でも負けなかったのは大きかったし、それが後半戦につながってくると思うので、ここからまた巻き返していきたいと思います。
ーー中断期間では宮川選手が加入してきたが、関東学院大学時代の先輩ということで、どんな印象だったか
優しくて家も近かったし、サッカー中は自分のことを全力でさらけ出すタイプ。プライベートでも優しかったです。
ーー大学時代は一緒に試合に出たことはあったのか
ありましたよ。公式戦でも。
ーープレーに対してはどんな印象を持っている?
キレキレですね、やっぱり。それは渋谷に入ってからも変わらないです。
ーー前期のCOEDO戦では自分が点を決めたなかで、以前の独自取材では「(前期のCOEDO戦では)そこまで考えすぎずにやった」と言っていたが、明日はどんな形でチャンスを作っていきたいか
明日も考えすぎずに自分なりに、試合に出れたら楽しくプレーしていきたいと思います。

BOSS'S COMMENTS - 試合前 監督コメント -
増嶋竜也 監督
ーー約1か月の中断期間を挟んだが、チームとしてどこにフォーカスをあてて練習を取り組んできたか
まず、直近3試合を3連勝で終えたことはポジティブな要素で中断期間に入れたので、その中でもリラックスしてフレッシュな状態で、コンディションを戻すところを頭に入れました。良いイメージはできているので、新しいことというよりかは気持ち的なところでリフレッシュして帰ってくるところを一番に大事にしました。
あとは攻撃的なところでいうと、点がたくさん入り始めているので、ただ、3点取れたけどもっと5点、6点取れたよね、そういうチャンスはあったよねっていうことがあった。勢いだけにならずに、大胆さは必要だけれど繊細なところもこだわりながらやろうね、という話をして、この2週間やってきました。
ーー得点のところでいうと、この中断期間で宮川選手が完全移籍で加入。あまり時間が経っておらずプレーも見きれてはいないと思うが、攻撃面では大きな補強となる中で彼にどんなことを期待したい?
(宮川)瑞希は両足で蹴れるし、仲間の動きも見れるし、周りもすごくやりやすそうにこの2週間で感じていると思います。瑞希も、特徴を活かしながらチームのやり方にフィットしてくれていますし、試合になったらもっとやってくれるんじゃないかという期待がすごく高いので、楽しみだなと思います。
ーーこれまでの12試合を振り返って、なかなか関東リーグの舞台では一筋縄ではいかない試合も多かったが、こうして現在は2位という順位につけている状況に対してはどう評価しているか
自分が思い描いていた理想と結果には前期はならなくて、自分のこだわっていた中央っていうところを少し見直すきっかけができました。やっぱり選手の特徴だったり、チームが一番のびのびする形はなんだろうと試行錯誤して、ちょっとずつ『これがいいのかな』というものが見え始めて、選手もそれに前向きに取り組んでくれた成果がこの前期から後期にかけての成長なのかなと思います。
ーー前期のCOEDO戦は1-1のドローゲームに終わって、明日も難しい展開が予想されるが勝つためのキーポイントはどこにあると考えているか
前期の試合は僕がいなかったので(※増嶋監督はプロライセンス講習のため不在。代わりに三原雅俊コーチが指揮を執った)あまり見ていないが、渋谷に対してはどのチームもいつも以上の気迫で来るのかなという印象があります。ホームですし、相手どうこうというよりかは自分たちがこの形なら勝てる、この形なら強いというのが、表情を見ていて自信になっているのが伝わるので、その自信や勢いを最大限、最初のホイッスルと同時に爆発できるような持っていき方をしたいなと思います。
ーーあらためて明日はホームゲームで、今度こそ一昨年の関東昇格戦の雪辱を果たす絶好の機会となると思うが、意気込みを
(渋谷も相手も)メンバーはだいぶ変わっているのでそこまでCOEDOに対しての思いはないです。ただ、上位チームと直接対決がある中で、その上位チームに対して可能性を一つずつ「消していく」作業に入っていくので、その上位のチームに勝てば勝つほど自信につながると思います。まず、COEDOが昇格する可能性を消して終わりたいなと思います。

GAME REVIEW - 試合記録 -
約1か月の中断期間を経て迎えた第13節COEDO KAWAGOE F.C戦。前期第4節では1-1のドロー。今度こそ決着をつけるべく、真夏の熱気に包まれる中で激突した。

渋谷は前節から先発を一部入れ替えた。アンカーの位置に本田憲弥を、3トップの左には8月11日に厚木はやぶさFCから完全移籍で加入したFW宮川瑞希を抜擢。早速スタメンの宮川がどんなチャンスメイクをするのか、注目が集まった。
前半の立ち上がりから渋谷のペースに。2分、本田の縦パスを受けた吉永がエリア内でシュートを狙うと、10分にはカウンターから一気にゴール前へと迫り、先制のチャンスを作り出す。さらに12分、小関の中央突破から再び吉永がシュート。序盤から立て続けにゴールを狙う。
しかし直後には、相手にポケットの位置を突かれクロスを上げられるヒヤリとする場面も。それでも流れを渡さなかったのは、新加入の宮川だった。左サイドで得意のドリブル突破からCKを獲得。吉永がヘディングで合わせたが、これはクロスバーの上に外れた。だが、その後も渋谷はカウンターで積極的に攻撃を仕掛けていく。

迎えた46分、今度は相手が右サイドを切り返してファーサイドにクロス。合わせられたシュートは枠を捉えきれなかったが、危ないシーンだった。前半終盤には相手にボールを奪われ、ミドルシュートを浴びる場面も。互いに一歩も譲らぬ攻防が続き、スコアレスのまま前半を折り返した。
後半が始まり、渋谷に好機が訪れる。48分、土田直輝のパスを受けた宮川が左サイドで1対1を仕掛ける。そのまま縦に突破すると、華麗なクロスをピンポイントで供給。相手の間を抜けた植松亮が右足で合わせネットを揺らし、貴重な先制点をもぎとった。


勢いにのる渋谷は58分には、再び宮川がファーサイドにクロスを送る。こぼれ球を土田が体を張ってつなぐと、最後は小関がシュート。大きく枠を外れたがCKを獲得。ここでキッカーの宮川が放ったボールに岩沼俊介がヘディングで合わせる。守備の要が追加点を奪い、今季初ゴールを挙げた。

その後も渋谷の攻撃は止まらず、61分にはカウンターから相手のスペースを突いた植松のパスに、反応した吉永がシュートを狙うも、これはキーパーにとめられる。64分には吉永に代わって政森宗治が投入。さらに攻撃の圧力を強めていく。
だが、68分には相手のCKからゴール前の混戦で押し込まれる危険な場面も。ここは運良くファウルの判定に救われた。それでも攻守の切り替えは速く、70分宮坂拓海が大きくクリアしたボールを政森が拾い、そのまま持ち込んでゴール前へ。果敢に突破を試みたが、最後は相手キーパーに阻まれ、追加点とはならず。

81分に渋谷は大越寛人に代えて志村滉、中盤の土田に代えて小沼樹輝を投入。さらにもう一点を狙いに出るが、疲労の色も見え始め、徐々に相手の再三の攻撃を受ける苦しい展開に。
それでも86分には宮川が左サイドでクロスを選択すると思いきや、自らシュート。これは左に外れたが、持ち前のタフさで最後まで積極的な姿勢を見せる。87分には小関に代えて水野智大、宮川に代えて河波櫻士が投入。攻撃のカードを切り、試合を締めにかかる。
迎えた98分、政森から受けた河波が左サイド深くまで持ち込み、ファーサイドへクロス。これを水野が一度収めると、冷静に押し込み最後の最後で追加点。土壇場で決め切った一撃に、会場のボルテージは最高潮に達した。
その後の残り数分も守り切り、3-0で試合終了。クリーンシートでの完勝は、後期再開初戦を飾るにふさわしい結果となった。


次節は1週間後、8月30日大野工業大胡総合運動公園陸上競技・サッカー場にて開催される、第14節tonan前橋戦。この勢いのまま5連勝を目指し、首位奪還へ向けて弾みをつけたい。
GAME HIGHLIGHTS - 試合ハイライト -
GAME PREVIEW - 試合前情報 -
後半戦で示す、「進化の証」
約1か月の中断期間を経て、関東サッカーリーグ2部が再開する。明日24日、AGFフィールドで2位の渋谷と、6位のCOEDO KAWAGOE F.Cが対戦する。昇格争いが激しさを増す中で迎える再開初戦。シーズンはいよいよ佳境を迎え、一試合も落とせない戦いが始まる。
この中断期間で渋谷には大きな動きがあった。同リーグ所属の厚木はやぶさFCから、FW宮川瑞希が完全移籍で加入。攻撃陣に厚みを加える補強は、首位EDO ALL UNITEDを追走する上で心強い材料となる。ヴァンフォーレ甲府ユース出身であり、渡邉尚樹の先輩にあたる。また、関東学院大学時代では鈴木友也、山出旭と同期であり、河波櫻士、小沼 樹輝、伊藤雄教の先輩にあたる。これだけ旧知の仲間が多い環境だとすれば、チームへ溶け込むのに時間はかからないだろう。
第8節の厚木戦でゴールを決めた実力者に、クラブは背番号「10」を託した。新天地でいきなりエースナンバーを背負うことは、それだけ期待が大きいことは明らかだ。早ければ明日のCOEDO戦がデビューの舞台となる可能性も高く、その一挙手一投足に注目が集まる。
現在、渋谷は12試合を終えて6勝4分2敗、勝ち点22。首位のEDOとの差は7ポイント。残りは6試合と、数字上だけで見れば巻き返しは容易ではないが直接対決が残っている以上、逆転の可能性は十分にある。渋谷が目指すのは「首位昇格」ただ一つ。そのためには、目の前の一戦を取りこぼすわけにはいかない。
5月に行われたCOEDOとの前期対戦は、1-1の痛み分けに終わった。序盤から相手の前線からの鋭いプレッシングとカウンターに押し込まれ、判断の遅れや慌てた対応が目立った。前半で先制を許す苦しい展開となったが、64分に河波櫻士が同点弾を決めた。辛うじて勝ち点を掴んだが、内容面では課題を突きつけられた一戦だった。
さらに遡れば、一昨年、関東昇格を懸けた大一番で苦杯を舐めさせられた悔しさは今でも忘れるはずがない。あの雪辱を果たすためにも、この試合は今度こそ借りを返す絶好の舞台となるだろう。
明日のキックオフは午後2時半と、厳しい暑さの時間帯で行われる。8月下旬といえど、ピッチ上は灼熱に包まれることが予想される。90分を走りぬく走力、最後まで集中力を切らさない精神力。勝敗を分けるのは技術以上に、どれだけ準備を積んできたかという「見えない力」だろう。中断期間をどう過ごしたかは、明日の試合で如実に表れるはずだ。
前節の横浜猛蹴戦後、積田景介は「前期は1回しか無失点で終われず、チームに貢献しているとは思えないシーズンだった」と、自らのプレーに厳しく言及した。一方で、「シーズンが終わった後に自分がどういうパフォーマンスをしたのかが大事だと思うので、継続して発展させていきたい」と意気込んだ。
また、宮坂拓海も「渋谷にとってCOEDOというチームはすごく因縁の相手。圧倒して勝てるように、いい準備をして迎えたい」と語った。伸びしろを力に変えてきたのはどちらか。その答えが明日のピッチに表れる。
「WE WON’T STOP」ーークラブが今季掲げるスローガンは、誰にも止められないほどの進化を象徴する意味合いを持つ。開幕から積み重ねてきた成長を見せる最初の舞台が、明日の試合だ。ホームでの声援を力に変え、その進化の証を見せつける。

PLAYER'S COMMENTS - 試合前 選手コメント -
10 宮川瑞希 / FW
ーー加入して約1週間が経ったが、チームへの溶け込み具合はどうか
最初から関学(関東学院大学)メンバーだったり、(渡邉)尚樹だったり、昔のチームメイトもいたので溶け込めやすくて、対戦したこともあって他のみんなも話しかけてきてくれて、全員とコミュニケーションを取れたかなと思ってて、だんだん慣れてきてすごくいい雰囲気でできているかなと思います。
ーー(昔のチームメイトたちとは)加入前、何か話したりした?
そうですね。(山出)旭や、すずとも(鈴木友也)とは結構連絡を取っていて、いろいろ教えてもらっていました。
ーー加入してきた選手は最初、「練習がハード」だと口を揃えて言うが、自分もそう感じた?
最初の1週間はハードでしたね。ちょうどはやぶさ(※前所属の厚木はやぶさFC)がオフで、その後渋谷が8月に入ってオフだったじゃないですか。僕は2週連続オフみたいな感じになってしまったので、最初の2週間は結構キツくて、個人でちゃんと上げて最近はだんだん慣れてきて、自分のパフォーマンスを出せるようになってきたかなと思います。
ーー明日はCOEDO戦。はやぶさの時はCOEDOを相手に2試合とも敗戦だったが(4月5日0●2、7月13日1●3)が、COEDOにはどんな印象を持っているか
COEDOは一人ひとり技術があって、チームとしてもすごく良いチームだなと思っています。僕が渋谷に入ってから最初の公式戦でもあるので、あと6試合良い流れをもっていけるように、絶対に勝てるようにしたいです。
ーー話は少し戻るが、加入早々背番号10をつけることはそれなりにプレッシャーもあると思うが、そこへの思いは
渋谷というJリーグを目指している良いチームで10番をつけるということは、(周りの)見る目も変わると思いますし、そこは自分にプレッシャーを与えたいって思ってます。10番をつけますけど、しっかり謙虚さを持ちつつ、練習でも試合でも結果を出せるようにやっていきたいです。
ーー明日がデビュー戦になる可能性もある中で、明日含めてあと6試合、どんなプレーで自分の存在価値を示していきたいか
自分の持ち味は最後のゴールだったり、アシストだったり、チャンスメイクだと思っているので、しっかり結果にこだわってやっていきたいと思います。渋谷に入って1試合目なので責任を持ってプレーして、旭が怪我しているので(※第9節日立ビルシステム戦で負傷)旭の分も……旭が出していた声を、僕がしっかり出せるように頑張っていけたらなと思っています。

27 河波櫻士 / MF
ーー約1か月の中断期間を経て明日の試合を迎えるが、個人としてはどこにフォーカスをあてて準備をしてきたか
自分はあまり試合に出れなかったので、出るために何が必要なのかをもう一回整理して取り組んできました。
ーー結果として何が足りなかったのか
やっぱり一番は自分の数字、結果だと思っているなかで、前回の練習試合(※8月17日vs品川CC横浜)でもアシストのところは残せたので、そこを明日も残せたらなと思います。
ーーこれまでの12試合を振り返って自身は怪我も多かったが、前期をどう振り返る?
自分が(ゴールを)外して勝ち点を取れなかった試合もありますし、その辺の責任はやっぱりありました。チームとしては、もったいない引き分けで終わった試合も多くて。でも負けなかったのは大きかったし、それが後半戦につながってくると思うので、ここからまた巻き返していきたいと思います。
ーー中断期間では宮川選手が加入してきたが、関東学院大学時代の先輩ということで、どんな印象だったか
優しくて家も近かったし、サッカー中は自分のことを全力でさらけ出すタイプ。プライベートでも優しかったです。
ーー大学時代は一緒に試合に出たことはあったのか
ありましたよ。公式戦でも。
ーープレーに対してはどんな印象を持っている?
キレキレですね、やっぱり。それは渋谷に入ってからも変わらないです。
ーー前期のCOEDO戦では自分が点を決めたなかで、以前の独自取材では「(前期のCOEDO戦では)そこまで考えすぎずにやった」と言っていたが、明日はどんな形でチャンスを作っていきたいか
明日も考えすぎずに自分なりに、試合に出れたら楽しくプレーしていきたいと思います。

BOSS'S COMMENTS - 試合前 監督コメント -
増嶋竜也 監督
ーー約1か月の中断期間を挟んだが、チームとしてどこにフォーカスをあてて練習を取り組んできたか
まず、直近3試合を3連勝で終えたことはポジティブな要素で中断期間に入れたので、その中でもリラックスしてフレッシュな状態で、コンディションを戻すところを頭に入れました。良いイメージはできているので、新しいことというよりかは気持ち的なところでリフレッシュして帰ってくるところを一番に大事にしました。
あとは攻撃的なところでいうと、点がたくさん入り始めているので、ただ、3点取れたけどもっと5点、6点取れたよね、そういうチャンスはあったよねっていうことがあった。勢いだけにならずに、大胆さは必要だけれど繊細なところもこだわりながらやろうね、という話をして、この2週間やってきました。
ーー得点のところでいうと、この中断期間で宮川選手が完全移籍で加入。あまり時間が経っておらずプレーも見きれてはいないと思うが、攻撃面では大きな補強となる中で彼にどんなことを期待したい?
(宮川)瑞希は両足で蹴れるし、仲間の動きも見れるし、周りもすごくやりやすそうにこの2週間で感じていると思います。瑞希も、特徴を活かしながらチームのやり方にフィットしてくれていますし、試合になったらもっとやってくれるんじゃないかという期待がすごく高いので、楽しみだなと思います。
ーーこれまでの12試合を振り返って、なかなか関東リーグの舞台では一筋縄ではいかない試合も多かったが、こうして現在は2位という順位につけている状況に対してはどう評価しているか
自分が思い描いていた理想と結果には前期はならなくて、自分のこだわっていた中央っていうところを少し見直すきっかけができました。やっぱり選手の特徴だったり、チームが一番のびのびする形はなんだろうと試行錯誤して、ちょっとずつ『これがいいのかな』というものが見え始めて、選手もそれに前向きに取り組んでくれた成果がこの前期から後期にかけての成長なのかなと思います。
ーー前期のCOEDO戦は1-1のドローゲームに終わって、明日も難しい展開が予想されるが勝つためのキーポイントはどこにあると考えているか
前期の試合は僕がいなかったので(※増嶋監督はプロライセンス講習のため不在。代わりに三原雅俊コーチが指揮を執った)あまり見ていないが、渋谷に対してはどのチームもいつも以上の気迫で来るのかなという印象があります。ホームですし、相手どうこうというよりかは自分たちがこの形なら勝てる、この形なら強いというのが、表情を見ていて自信になっているのが伝わるので、その自信や勢いを最大限、最初のホイッスルと同時に爆発できるような持っていき方をしたいなと思います。
ーーあらためて明日はホームゲームで、今度こそ一昨年の関東昇格戦の雪辱を果たす絶好の機会となると思うが、意気込みを
(渋谷も相手も)メンバーはだいぶ変わっているのでそこまでCOEDOに対しての思いはないです。ただ、上位チームと直接対決がある中で、その上位チームに対して可能性を一つずつ「消していく」作業に入っていくので、その上位のチームに勝てば勝つほど自信につながると思います。まず、COEDOが昇格する可能性を消して終わりたいなと思います。

GAME REVIEW - 試合記録 -
約1か月の中断期間を経て迎えた第13節COEDO KAWAGOE F.C戦。前期第4節では1-1のドロー。今度こそ決着をつけるべく、真夏の熱気に包まれる中で激突した。

渋谷は前節から先発を一部入れ替えた。アンカーの位置に本田憲弥を、3トップの左には8月11日に厚木はやぶさFCから完全移籍で加入したFW宮川瑞希を抜擢。早速スタメンの宮川がどんなチャンスメイクをするのか、注目が集まった。
前半の立ち上がりから渋谷のペースに。2分、本田の縦パスを受けた吉永がエリア内でシュートを狙うと、10分にはカウンターから一気にゴール前へと迫り、先制のチャンスを作り出す。さらに12分、小関の中央突破から再び吉永がシュート。序盤から立て続けにゴールを狙う。
しかし直後には、相手にポケットの位置を突かれクロスを上げられるヒヤリとする場面も。それでも流れを渡さなかったのは、新加入の宮川だった。左サイドで得意のドリブル突破からCKを獲得。吉永がヘディングで合わせたが、これはクロスバーの上に外れた。だが、その後も渋谷はカウンターで積極的に攻撃を仕掛けていく。

迎えた46分、今度は相手が右サイドを切り返してファーサイドにクロス。合わせられたシュートは枠を捉えきれなかったが、危ないシーンだった。前半終盤には相手にボールを奪われ、ミドルシュートを浴びる場面も。互いに一歩も譲らぬ攻防が続き、スコアレスのまま前半を折り返した。
後半が始まり、渋谷に好機が訪れる。48分、土田直輝のパスを受けた宮川が左サイドで1対1を仕掛ける。そのまま縦に突破すると、華麗なクロスをピンポイントで供給。相手の間を抜けた植松亮が右足で合わせネットを揺らし、貴重な先制点をもぎとった。


勢いにのる渋谷は58分には、再び宮川がファーサイドにクロスを送る。こぼれ球を土田が体を張ってつなぐと、最後は小関がシュート。大きく枠を外れたがCKを獲得。ここでキッカーの宮川が放ったボールに岩沼俊介がヘディングで合わせる。守備の要が追加点を奪い、今季初ゴールを挙げた。

その後も渋谷の攻撃は止まらず、61分にはカウンターから相手のスペースを突いた植松のパスに、反応した吉永がシュートを狙うも、これはキーパーにとめられる。64分には吉永に代わって政森宗治が投入。さらに攻撃の圧力を強めていく。
だが、68分には相手のCKからゴール前の混戦で押し込まれる危険な場面も。ここは運良くファウルの判定に救われた。それでも攻守の切り替えは速く、70分宮坂拓海が大きくクリアしたボールを政森が拾い、そのまま持ち込んでゴール前へ。果敢に突破を試みたが、最後は相手キーパーに阻まれ、追加点とはならず。

81分に渋谷は大越寛人に代えて志村滉、中盤の土田に代えて小沼樹輝を投入。さらにもう一点を狙いに出るが、疲労の色も見え始め、徐々に相手の再三の攻撃を受ける苦しい展開に。
それでも86分には宮川が左サイドでクロスを選択すると思いきや、自らシュート。これは左に外れたが、持ち前のタフさで最後まで積極的な姿勢を見せる。87分には小関に代えて水野智大、宮川に代えて河波櫻士が投入。攻撃のカードを切り、試合を締めにかかる。
迎えた98分、政森から受けた河波が左サイド深くまで持ち込み、ファーサイドへクロス。これを水野が一度収めると、冷静に押し込み最後の最後で追加点。土壇場で決め切った一撃に、会場のボルテージは最高潮に達した。
その後の残り数分も守り切り、3-0で試合終了。クリーンシートでの完勝は、後期再開初戦を飾るにふさわしい結果となった。


次節は1週間後、8月30日大野工業大胡総合運動公園陸上競技・サッカー場にて開催される、第14節tonan前橋戦。この勢いのまま5連勝を目指し、首位奪還へ向けて弾みをつけたい。



















